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カクレ理系のやぶにらみ

tamm.exblog.jp

時間のある方はお読みください。軽い気持ちで読み始めると頭が痛くなります。

涼しいタオルの使い方

 毎日暑い日が続いています。それだけにハンカチやタオルが手放せないのですが、間違った使い方をすると不快になることがあります。そこで、今回は涼しいタオルの使い方について申し上げたいと思います。

 結論から申し上げると、タオルは雑巾ではありません。どういうことかというと、雑巾は拭くものですが、タオルは違うということです。(これはハンカチも同じです。)

 では、タオルは何にためにあるのかというと、水分を吸収するための道具になります。水分を吸収すればよいのですから、濡れたところにそっとあてがうという使い方がふさわしいということになります。
 風呂上がりにバスタオルを使うということを考えてみましょう。ほとんどの人がバスタオルで身体を「拭く」ということをしていると思います。でも、それはタオルの濡れた部分を身体にこすりつけるようなものですから、乾きがよいとはいえません。むしろタオルでポンポンと叩くようにして、風を起こしながら身体についている水分を吸収させるようにした方が身体は早く乾きます。

 発汗作用が体温を調節しているといわれるのは、皮膚の表面の水分が蒸発する際にまわりの熱を奪ってくれることを指しています。この場合の水分の蒸発というのは本当に少しずつなので、蒸発するスピード以上に皮膚の表面の水分が増えていく(たとえば汗をだらだらとかいている状態)と体温を下げることができなくなってしまいます。
 こういうときにハンカチやタオルを使って、皮膚の表面の水分を吸収してやると、残ったわずかな水分が蒸発してその分だけ体温が下がることになります。その際に、タオルでポンポンと叩くようにしてやると、風が起こるので水分がそれだけ蒸発しやすくなるわけです。

 風呂に入って汗を流すのはとても気持ちのいいものですが、風呂上がりには髪の毛をよく乾かしておきましょう。髪の毛が濡れたまま(もっとはっきりいうと、少しでもしめった状態)だと、汗が止まらなくなります。特に朝シャンの習慣のある方は、きちんと髪の毛を乾かさないと、そのまま出かけることになるわけですから、だらだらと汗をかくことになります。
 髪の毛を乾かすには、ある程度タオルで水分をとってから、ドライヤー(冷風で)や扇風機で髪の毛を乾かすのが効果的です。風をあてて強制的に水分を蒸発させることで髪の毛の温度も下がるので、その分気持ちよくなります。
 これは、日中扇子や団扇を使う場合にもいえることです。額や首筋は特に汗をかきやすい場所ですが、それというのも髪の毛に接するところだけに皮膚の表面の水分が過剰になりやすいからです。したがって、ハンカチやタオルである程度水分を取り除いてから、あおいでやる方がはるかに涼しくなります。

 これからも暑い日が続きます。ハンカチやタオルを雑巾のように使わない(汗を拭き取らない)ことが、暑さをやわらげるコツだといってよいでしょう。

快適な夏をお過ごしください。
by t_am | 2012-08-01 23:41 | 科学もどき

by T_am