無理のある職務命令(2)
論理として、橋本市長の発言は全く正しいと思います。そもそも職務命令というのは、命令の遂行状況の報告と上司による承認を経て完了します。命令→実行→報告→承認というプロセスをたどるわけです。
自分の職務に忠実な人であれば報告をおろそかにするようなことはしませんから、中原校長が教師の口元チェックを部下にに指示したというのは当然のことであるといえます。そういう忠実な人材を見捨てるようなことをしてはいけないという橋本市長の指摘は至極まともであると私も思います。
とはいうものの、世の中には、正しいことをしていても他人から批判されるという場合があります。そういう場合に、人の上に立つ者としては部下を庇うということも大切ですが、部下が非難されないようにあらかじめ手を打っておくということの方がはるかに人としての器が大きいといえます。
そのように考えると、ここはやはり監視カメラを大阪府下の全公立学校に設置するというのがベストの選択でしょう。橋本市長には、景山委員長を責めるはこれくらいにして、来年からはこのような不幸な事態が起こらないようにするために、せめて大阪市の公立学校には監視カメラを設置するという予算を計上された方がいいのではないか、また、大阪維新の会の議員の皆様にはその予算化に一肌脱いでいただく方が、有能な人材に思う存分手腕を発揮してもらうことにつながるはずだと、老婆心ながらお勧めする次第です。