「こんなばかな話し、考えられない」 経団連会長激怒す
(MSN産経ニュース)
http://sankei.jp.msn.com/economy/news/110711/biz11071118040016-n1.htm
このまま定期点検を終えた原発の再稼働が認められなければ産業界が困るということなのですが、非常にわかりやすい人ですね。要するに、早く原発の再稼働を認めて電気の安定供給を実現させろ、といっているわけです。
経団連という団体が、過去において、産業の空洞化について有効な対策を講じたという話しを私は利いたことがありません。同様に、非正規雇用労働者の増加に対して有効な手立てを講じたという話しも聞いたことがありません。国内の購買力が衰退すれば、それは産業界にとってダメージとなってはね返って来るであろうことは私にもわかるのですが、それをくい止めようという組織的な動きを経団連がとったという話しも聞いたことがありません。
所詮、自分の会社が儲かれば後はどうでもいいと考えている人たちの親玉だということなのでしょう。だから、この人の発言に対して共感を覚えないのです。
原発の再稼働が困難であり、このままでは電力不足が避けられないということがわかっているのであれば、「電力会社に頼らない電気の供給路を確保しなければならない。そのために経団連として何ができるか?」 私がこの人の立場にあるならば、そういう発想をしますが、残念ながらこの方はそういうふうには考えないようです。
悪いのは自分ではない。すべて他人が悪いのだ。
こういう発想をする人はどこにでもいくらでもいます。そういう発想法で問題が解決するのであれば、日本経済はとっくに景気回復しているはずですが、実際はそうではありません。経済界の不幸は、こういう人たちに大きな権限を与えているという人を見る目のなさが蔓延しているところにあるのかもしれません。不況はまだ当分の間続くように思います。