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カクレ理系のやぶにらみ

tamm.exblog.jp

時間のある方はお読みください。軽い気持ちで読み始めると頭が痛くなります。

引っ越しをする身体

 金土日と3日間かけて引っ越しをしました。隣の町内に移っただけなのですが、それでも引っ越しは大変です。金曜日は荷造り、土曜日に運び込み、日曜日に荷ほどきという手順でやったのですが、もちろんまだ全部終わったわけではありません。

 土曜日の夜に、寝床で数えたところ、今回の引っ越しが16回目であることに気づきました。平均すると3年ちょっとで引っ越ししてきたことになります。前の住居には、4年弱いました。
 私よりも引っ越し回数が多い人はいくらでもいると思います。それでも、なぜこんなに引っ越しをするのかというと、これはもう持って生まれた運命というしかありません。どうも1カ所に落ち着くことができない宿命のようなものを感じます。
 今回引っ越したのは、前の住居が古くなってきたことが主な理由です。買い物などは便利だったのですが、設備が古く住むには不便だったのです。たまたま隣の町内に空き物件が出たので、設備の割に家賃が安いという理由で引っ越しを決めました。
 世の中、安いものには理由があるように、今度の住居は玄関が狭いのと南隣が墓地となっていることが安さの理由のようです。それだけにとても静かなところなのですが、深夜ベランダで墓地を見下ろしながら吸うたばこは格別です(新居は、1階が貸し事務所となっており、我が家は2階になります)。子ども向けアニメでは、欲に目が眩んだ大人が霊的秩序を踏みにじって罰が当たるというお話がありますが、そうならないようにしたいと思います。

 何度も引っ越しを繰り返していると、身体の中に引っ越しという作業が刻み込まれていくようで、普段はすっかり忘れているのですが、引っ越し準備が始まるとそのノウハウが自然と思い出されてきます。身体が引っ越しモードに入ったということなのでしょう。ただし、引っ越しモードが起動するには、若干の助走時間が必要であり、瞬間的にスイッチが入るというものではありません。それまではちんたらちんたら作業をして、30分おきくらいにタバコを吸っては、ため息をつくことになります。「はあ~。めんどくせーなあ。」

 引っ越しモードの余韻が残っている(つまり忘れてしまわない)うちに、いくつか気がついたことを書いておくと、荷物を運び終わった後の作業の優先順位は概ね次のようになります。これを考慮しながら荷造りをしていけばいいのです。

1.とりあえず座ってご飯を食べられる場所をつくること。家族がいる家ではテレビが写るようにすることも重要です。というのは、作業が延々と続くので、途中で一服する場所を設けておかないとバテてしまうからです。

2.とりあえず、寝ることができるようにすること。お風呂を使えるようにすることも大事です。片付けが一段落つくまで、家族が一カ所に集まって寝るというのもいいものです。

3.とりあえず、ご飯をつくれるようにすること。いつまでも外食やコンビニ弁当というわけにはいきません。簡単な食事をつくるために最低限の食器と鍋釜、食材を取り出します。

4.次の日から会社や学校に行くことできるようにすること。スーツや制服、教科書、靴などを用意すること、また洗面所を使えるようにすることが含まれます。

5.洗濯機を使えるようにすること。蛇口と洗濯機をホースでつなぐというのも面倒ですが避けて通れません。当然そのためのドライバーなどの工具がすぐ取り出せないと困ります。

 これらが終われば、後は自分のペースでぼちぼちと作業を進めていけば荷ほどきはいつかは終わります。
 逆にいえば、この5つに関わるものは、荷造りのときに業者任せにせずに自分で梱包して目印をつけておけば、それだけ引っ越し先での荷ほどきが楽になります。荷ほどきの際に時間を食うのは、あれはどこに詰めた、これが見あたらない、というものだからです。

 あと、覚えておくといいのは、タンスや本棚などの家具を据えたときに足下がぐらつくというときには、段ボールを切って手前側の足の下にかませると、重心が壁側に寄るので家具のぐらつきがなくなります。また、フローリングの部屋では、段ボールを足下にかませておけば床を傷つける恐れもなくなります。
 
 引っ越しをすると気がつくのは、意外と埃が溜まっていることです。水と埃は人の手が届かない奥や細かいところまで侵入していきます。水はともかくとして、年末の大掃除をきちんとやっていれば、それほど埃を溜めずに済むのでしょうが、毎年埃を取り除くのは結構大変です。それだけに荷ほどきをしながら、埃を拭き取っていくことになるのですが、そのための雑巾は大目にあっても邪魔になりません。
 さらに、以外とゴミが出るので、燃えるゴミ、プラスチック用、不燃物用などのゴミ袋を用意しておくと楽です。また、引っ越し業者によっては、荷ほどきをした後の段ボールの回収と一緒に、不要品の引き取りサービスを行っている(ただし有料)ところもあるので、不燃物などを自分で捨てに行く手間が省けます。結構ゴミは出るものです。

 引っ越しモードに入ると、必要なものの買い出しを厭わなくなり、進んで買い物に行くようになります。また、引っ越し先の不具合を見つけたら、自分で直せるものについてはついでに直してしまうという、普段の物臭ぶりとは別人のようにハイな自分になってしまいます。
 欠点は、無敵状態のマリオに時間制限があるように、引っ越しモードもいつの間にか解けてしまうということです。
 そして、ものすごく疲れます。
 あー、疲れた。
by T_am | 2009-02-03 07:03 | その他

by T_am