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カクレ理系のやぶにらみ

tamm.exblog.jp

時間のある方はお読みください。軽い気持ちで読み始めると頭が痛くなります。

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 Excelでは印刷するときに、ヘッダーやフッターに印刷日や印刷時刻を表示させることができます。また、保存されたExcelのブックをエクスプローラで確認すると、保存された日時(タイムスタンプ)が表示されます。これらは、作業の記録という点で重要なツールですが、印刷するかエクスプローラをのぞくかしなければならないのは面倒です。
 そこで、Excelのブックを上書き保存するときに日時を自動的に入力するマクロをご紹介します。
 下図のように、「保存する」ボタンをクリックすると、その時点での日時がセルJ3の中に入力され、そのまま上書き保存するというものです。


c0136904_14504983.jpg



 今回、作成したサンプルファイルを下記のアドレスで公開しているので、必要な方はダウンロードしてお使い下さい。ファイル名の最後にある拡張子が「xlsm」とあるのはExcel2007-2010用です。Excel2003以前のバージョンをお使いの方は、拡張子が「xls」となっている方をダウンロードしてお使い下さい。

http://bit.ly/VaRbR6


 以下、マクロの作成方法を書いていきますが、非常にシンプルなマクロですから、拍子抜けするかもしれません。なお、マクロの作成にあたって、今回はVBAを使います。


1.VBAを起動します。
(Excel97-2003の場合)
「ツール」メニューの「マクロ」から「Visual Basic」をクリックします。

(Excel2007-2010の場合)
リボンの「開発」タブから「Visual Basic」をクリックします。
 なお、「開発」タブがリボンに表示されていない場合は、Excel2007では「Office」ボタンをクリックしてから「Excelのオプション」ボタンをクリックし、左側の「基本設定」をクリックしたら、右側の「[開発]タブをリボンに表示する」のチェックをオンにします。
 Excel2010の場合は、「ファイル」タブから「オプション」をクリックし、左側の「リボンのユーザー設定」をクリックしたら、右側の「開発」のチェックをオンにします。


2.VBAにマクロのコードを記述します。
 これ以降の操作はExcelのどのバージョンでも共通です。


c0136904_14521863.jpg



(1)上の図で、左側にある「標準モジュール」の下にある「Module1」をダブルクリックします。すると下図の画面に変わります。


c0136904_14524129.jpg



(2)更新日時を入力するマクロを作成します。
 下記のコード(赤い文字列)を、「更新日.xls - Module1(コード)」ウィンドウに入力します。(面倒だという方は、そのままコピー&ペーストしていただいても結構です。)すると、下記の図のようになるはずです。
 

Sub 日時入力()
'
' 日時入力 Macro
'

Sheet1.Range("j3").Value = Now

End Sub



【更新日02】
c0136904_1453159.jpg



(コードの説明)
 Nowというのは現在の日時を取得する関数です。入力するのが日時ではなく、その日の日付でよいという場合は、Now ではなく Date を使います。
 取得した日時の値をセルJ3に入力するというのが Range("j3").Value = になります。
 なお、この例ではRangeの前に Sheet1. をつけていますが、これは「シート1のセルJ3」という意味です。Sheet1. を省略することもできますが、その場合、そのとき表示中のシートのセルJ3に日時データが入力されることになります。
 また、Sub 日時入力() というのはマクロの開始を示しており、End Sub はマクロの終了を示しています。

 
(3)上書き保存するマクロを作成する。
 日時入力のマクロの作成が終わったら、Enterキーを押して改行してから、下記のコードを入力します。入力が終われば,マクロの作成は完了です。

Sub 保存()
'
' 保存 Macro
'

Call 日時入力

ActiveWorkbook.Save

End Sub



(コードの説明)
 Call 日時入力 は先ほど作成したマクロ「日時入力」を実行するためのコードです。つまり、まず日時をセルJ3に入力させてから、Excelブックを上書き保存させようというわけです。
 ActiveWorkbook.Save は現在表示中のブックを上書き保存するためのコードです。


c0136904_1455577.jpg


(4)VBAを終了させます。
 Microsoft Visual Basic for Applications ウィンドウの右上にある「×」ボタンをクリックして、ウィンドウを閉じます。今入力したコードは自動保存されるので心配は要りません。


3.マクロの確認
 マクロの一覧ダイヤログボックスを表示させます。Excel2007-2010では、「開発」タブから「マクロ」をクリックします。Excel97-2003では「ツール」メニューから「マクロ」、「マクロ」をクリックします。
 下図のように、マクロが2つ登録されていれば大丈夫です。「キャンセル」ボタンをクリックしてダイヤログボックスを閉じます。


c0136904_14553118.jpg


4.マクロの実行用ボタンを配置します。
 ワークシートの適当な位置に、マクロを実行させるボタンを配置します。

(1)四角形を配置します。
(2)四角形を右クリックして「テキストの編集」をクリックします。四角形に「保存する」という文字列を入力したら、見栄えをよくするために「上下左右中央揃え」を施しておきます。(右クリックして「図の書式設定」から「配置」を選択した状態で設定できます。)
(3)ボタンに色と陰をつけます。
(4)ボタンを右クリックして「マクロの登録」をクリックして、表示されるダイヤログボックスから「保存」をクリックして「OK」をクリックすれば完了です。

c0136904_1456448.jpg



 以後、このボタンをクリックするたびに、セルJ3に日時が入力され上書き保存されることになります。
by t_am | 2013-01-27 14:59 | Excel のあの手この手
 昨日(平成25年1月25日)の朝日新聞デジタルにこんな記事が載っていました。「(ニュースQ3)小学校のかけ算 えっ?順序が違うと『バツ』」

http://news.asahi.com/c/abpCcrjjfmi8gmax

 8人のこどもに6本ずつ鉛筆をあげると全部で鉛筆は何本いるでしょう? というテストの問題があって、答えに「8×6=48」と書いたところ、バツになったという話が紹介されていました。小学2年算数の教科書には、かけ算は「『一つ分の数』×『いくつ分』」と書かれてあって、教科書会社に尋ねたところ、冒頭の問題に当てはめれば「1人あたり6本」×「8人分」、つまり「6×8=48」と書くのが正しい順序なのだと説明されたとのことです。逆に、「『8×6』では1人あたり8本、6人にあげることになる」のだそうで、読んでいて、「へえ、そんなものか」と思いました。
 朝日新聞のたいしたところは、それではそういう指導をしている根拠はどこにあるのかという疑問を持って、文科省に問い合わせをしたことです。念には念を入れてという姿勢ですね。
 ところが、意外なことに、「国として、『正しい順序』を決めてはいない」という回答があり、学習指導要領自体にも「順序」の記述はないとのことだそうです。
 そのうえで、かけ算の順序を教えることについての反対意見も集めているのですから、マスコミの中立性というのはこういうところで発揮されているのですね。反対意見として北海道大学東北大学の数学科の先生(黒木玄助教)は、「冒頭の問題は、鉛筆をトランプのように配れば『1巡あたり8本』×『6巡分』とも説明でき、『8×6=48』をバツにする根拠はない」と述べたうえで、「算数には様々な解き方がある。先生は児童とのコミュニケーションを大事にしてほしい」という意見を述べています。また、「『正しい順序』は分かりやすく教える手段のはずが、目的になってしまっている」という作家の川端裕人さんの指摘も紹介されています。
 たしかに、かけ算にはxy=yxという交換法則が成り立つのですから、順序にこだわりすぎる必要はないといえば、その通りだと思います。そんなことを考えながら読んでいたら、なんとこの問題は41年前の朝日新聞でも取り上げていたのでそうで、当時、同じようにバツをもらってきた小学生の保護者が学校に抗議したという話を紹介した後で、京大の先生による「(こどもの)思考の飛躍、冒険は大切なことで、どんどん生かす指導をしてやらなくてはいけない。親が学校に対し、学習内容などについて発言するのは大いにけっこう。まず担任の先生と率直に話し合って」という意見が掲載されていたのだそうです。
 朝日新聞の記者の結論は、この京大の先生の意見に軍配をあげており、要は、かけ算の順序にこだわる必要はないのではないかということなのでしょう。

 長々と、新聞記事について書いてきたのは、私だったら冒頭の問題をこう解くと思ったからです。

 6本/人 × 8人 = 48本

 あるいは、

 8人 × 6本/人 = 48本 と書いても同じことです。(分母と分子にある「人」が互いに打消し合うから)
 
 6本/人 というのは、1人あたり(鉛筆を)6本という意味で、時速40kmというのを、40km/時 と書くのといっしょです。
 時速40kmで2時間走り続けたときの計算式は、下記の通りとなり、分母と分子にある「時間」が互いに打ち消されるので、最後には「km」という距離の単位だけが残ります。

 40km/時 × 2時間 = 80km

 また、

 2時間 × 40km/時 = 80km と書いても同じです。


 大切なのは、その数字が持っている意味なのであって、単位をつけることで数字の意味をはっきりさせることができるのです。したがって、上の例のように、数字の意味が明らかにすることで、かけ算の順序にこだわる意味はなくなるということがおわかりいただけるとおもいます。

 にもかかわらず、教科書会社がかけ算の順序を指導したがるのはなぜかというと、(これは想像ですが)小学校2年生では分数を習わないので上の例のような考えかたを教えるわけにはいかないという事情もあるのかもしれませんね。

 6×8=48 に意味があるとすれば、つぎのような教え方をする場合です。

  6×8
=6本+6本+6本+6本+6本+6本+6本+6本
=48本

 つまり、かけ算というのは、左側の数(ここでは6)を右側の数の回数(ここでは8回)分足したのと同じだということす。そういえば、小学校のときに、そんな習い方をしたような記憶があります。(定かではありませんが…)
6本の鉛筆を8回足すということであれば、上のように6×8という書き方をすべきでしょうが、その場合「6本」というふうに単位をつけてやった方が親切です。さらにいえば、単位さえつけてやれば、8×6本でも間違いではなくなるのです。
 冒頭のテストでは単位をつけることまで求めていないのですから、6×8でも8×6でも、生徒が「1人あたり6本の鉛筆を8人分用意する」ということを理解して式を組み立てている限り、どちらも正解とすべきでしょう。わかっていないのは、教科書ガイドに書かれてあることを鵜呑みにする先生の方かもしれません。
 

付記
 1人あたり6本の鉛筆というのが、なぜ 6本/人 となるのかについては、次のように考えるとわかりやすいと思います。

 48本の鉛筆を8人のこどもで平等に分けると、1人何本の鉛筆をもらえることになるか?

(答え)
 48本 ÷ 8人 = 48本/8人 = 6本/人


付記2
 積分定数さんから頂戴したコメントにより、黒木玄助教を北海道大学の先生と書いたのは間違いで、東北大学にいらっしゃるというのが正しいということをご教示いただきました。私の不注意により、黒木先生には大変失礼なことをしてしまいました。訂正してお詫び申し上げます。
 なお、積分定数さんが示してくださったリンクには、教師用指導書(教科書ガイドのこと)の見本写真が掲載されています。どういう教育が行われているのかを知る材料になるので、興味のある方はぜひご覧ください。
 指導書の執筆者には申し訳ないのですが、執筆者が意図しているようなことに気づく小学生はたぶんいないと思います。仮に気づいた生徒がいたとして、「だから何なの?」と思ってしまいます。
 学校の先生が全部「指導書」に忠実な授業をしているのではないと思いますが、このような「正しいのは常にひとつ」という考えかたには正直言ってついていけません。ご苦労なことです。
by t_am | 2013-01-26 09:06 | 科学もどき
 埼玉県では教員による「駆け込み退職」騒動が起こっており、愛知県警でも同様の動きが起きています。この一連の騒動の発端は、昨年11月に成立した国家公務員の退職手当を約15%、平均403万円減らすという法律の改正です。退職手当と年金を合わせた退職給付が民間より高い状態を是正することが目的であり、同様の措置を全自治体が実施すれば、年3400億円の人件費削減になるということですが、こういう計算をする人間の無神経さを腹立たしく思います。

 「駆け込み退職」騒動が起こった直接の理由は、その施行時期にあります。埼玉県の場合は平成25年の2月1日から実施されることになっていて、3月末に退職する予定の人は平均150万円の退職金の減額となるとのことです。このため、1月末で辞めた場合、給料が40万円の人の場合、2月と3月の2ヶ月分の給料合計80万円を棒に振ることになりますが、それでも退職金の減額分と差し引きすると約70万円得をするという計算になります。これは、いい方をかえれば、「長く働けばそれだけ損をする」ということであり、経済的合理性という視点からは「早く辞めなさい」と促していることになるのです。
 したがって、埼玉県では100人以上の教員が1月末での退職を希望しているというのも当然のことであり、年度途中での退職に対して、上田知事が「無責任のそしりを受けてもやむをえない」と述べたのは、見当違いの発言であると言わざるを得ません。人を辞めさせるようなことをしておきながら、「無責任である」というのは、「私は先のことが見通せないバカなので~す!」とカミングアウトしてるようなものです。
 もっとも、そういうバカは埼玉県だけでなく、他の県にもいるようですから事態は深刻であるといえるでしょう。いっそのこと、そういう「ものの道理がわからない人」の給料を優先的に減額した方が、はるかに社会にとって有益であると思うのですが、なぜかそういう人の方が偉い立場にいるものですから、真面目で要領の悪い人がいつも割を食うことになるわけです。

 既に申し上げたように、地方公務員の「駆け込み退職」の動きは当然であると私は思いますし、それを「無責任である」と批判するのはお門違いです。年度の途中で生徒を放り出して辞めるのか、という批判もあることと思いますが、そういうふうに仕向けた責任は、条例案を提出した地方自治体の幹部職員と、それを可決した議会にあります。そこのところを無視して現場の教師を責めるのであれば、どこまで人をバカにすれば気が済むのだと申し上げておきます。

 他人に対し、奉仕を強要するリーダーや経営者というのはまともな人間ではありません。

 労働は苦しいものですが、人がなんとか労働を続けられるのは、自分の仕事を誰かが評価してくれるからです。その評価とは、ときにはねぎらいであったり、賞賛であったりしますし、金銭での評価という面も軽視することはできません。つまり、自分の仕事を何らかの形で認めてもらえるからこそ、人は仕事を続けることができるのですが、それがマイナス評価されたとなると、その人のやる気は失せることになります。
 やる気が失せることによって発生するモラルハザードの損失は金銭に換算することはできません。現に、埼玉県で早期退職を希望する100人の教師の中には教頭もいれば、クラス担任もいるとのことですから、それらの教員が年度の途中でいなくなった後の補充や混乱を収拾するためには労力とコストを費やさなければなりません。にもかかわらず、そういうマイナスの面は考慮されないまま、今回の法改正が行われたあげく、総務省がそれを受けて都道府県知事に対し退職手当の減額の実施を通知したわけです。その背景には、退職手当の減額を全自治体が実施すれば年3400億円の人件費削減になるという単純計算があるわけで、こういう「計算が得意なバカ」が大きな顔をしていることで、現場で働く真面目な人に対する敬意が失われているというのが今の日本社会の姿であるといえます。
by t_am | 2013-01-24 21:15 | その他
 大阪市立桜宮高校のバスケットボール部のキャプテンが、顧問による体罰を苦にして自殺した事件をきっかけに様々な人が意見を述べています。体罰=暴力であるとして否定する人もいれば、体罰と暴力は違うとして容認すべきだという意見を表明する人もいます。
 この種の問題には唯一の正解というものはなく、時代背景や組織の性質が異なれば、当然体罰に対する考えかたも異なることになります。ある時代のある組織では体罰が容認されるということもあるでしょうし、時代が変化することで、同じ組織で会っても体罰が否定されるようになることもありうると思います。逆に、未来において、体罰が復活することも可能性として否定できません。
 要は、いろいろな意見を聞いた中で、自分がどの意見に共感するかということが大切なのだと思います。というのは、この種の問題は、簡単に結論を出す(あるいは付和雷同する)というのが最も危険なことだからです。まわりくどいかもしれませんが、自分はこう思うというものを詰めていくことが必要であり、そのための判断材料としていろいろな人の意見を聞き、自分が共感できる意見を拾い上げていくことで自分の考えがまとまっていくというプロセスを省略することはできません。
 個人の感想が収斂されて世論を形成していくわけなので、自分の意見を持つというのは案外大事なことなのだと思います。


1.体罰に否定的な意見
(「体罰は自立妨げ成長の芽摘む」桑田真澄さん経験踏まえ)朝日新聞デジタル
http://www.asahi.com/national/update/0111/TKY201301110314.html

 ご自身の経験から、体罰は「子どもの自立を妨げ、成長の芽を摘みかねない」という指摘をされています。


(平尾剛さんの連続ツイート)2013/1/16 の日付のものです。
https://twitter.com/rao_rug

 「体罰や罵倒によるスポーツ指導には一定の効果がある」と認めていますが、同時に「だが、競技力の向上と引き換えに失うものは限りなく大きい」という指摘もしています。


(「あってはならないし、なくなりもしないものについて」)日経ビジネスオンラインに掲載された小田嶋隆さんのコラム
http://business.nikkeibp.co.jp/article/life/20130117/242405/

 「体罰は、あってはならないものだし、現場が根絶を目指して努力すべき対象でもある。が、現実に、体罰はあらゆる場所に遍在している。」という指摘が鋭い。そのうえで「体罰が蔓延している現状を追認する形で、それを合法化するのは、スジが違う」と述べて、体罰を容認する意見に対する批判を展開しています。
 なお、「現職の教諭がほとんどまったくこの議論に参加して来ない」という指摘には考えさせられました。
 
2.体罰に肯定的な意見
(「義家政務官「体罰ではなく暴力だ」 自殺の事実解明指示」)朝日新聞デジタルに掲載された文科省の義家弘介政務官の意見
http://www.asahi.com/national/update/0115/OSK201301150014.html

 暴力を伴う体罰を否定する一方で、暴力を伴わない懲罰的な体罰は「あり得る体罰」ではないかと意見を表明されています。


(石原慎太郎「子供の不良性は個性だから抑制すべきではない」)昨年の週刊ポストに掲載された石原慎太郎前都知事のインタビュー
http://news.biglobe.ne.jp/trend/0104/sgk_120104_7778805545.html

 「しつけ」としての体罰を容認する発言が掲載されています。


 それから、これは意見ではありませんが、体罰と聞くと思い出すのがアニメ「機動戦士ガンダム」の中で、主人公アムロがブライト少尉に殴られたシーンです。

(「親父にもぶたれたことないのに」ガンダム・Zガンダム名言集から)
http://blog.livedoor.jp/dmnss569/archives/27418496.html

 このやりとりの中には、体罰を当然のこととして容認する発言があり、視聴者もそれに共感できる展開になっています。実は、視聴者が共感するのは、殴るという行為そのものではなく、アムロの幼児性に対するブライト少尉の怒りの方なのですが、その怒りは正当な怒りであるがゆえに、それを発露するための手段としての暴力(ここでは殴るということ)は許されるのだという凝ったつくりかたになっています。(それまでのアニメ作品で、こういう心理描写をしたものはなく、単純な勧善懲悪の物語ばかりでしたから、このシリーズの人気が高い理由がわかります。)


3.私の意見
 体罰も暴力も他者との関係の中で発生するものですから、単純に行為を見るのではなく、お互いの関係も考慮する必要があると思います。したがって、これは体罰に名を借りた暴力であると判断できるマニュアルができるというものではありませんし、一律に体罰を禁止するというのも近視眼的であるように思います。
 ただし、教育は教師と教師に服従する生徒の両者が揃って初めて成立するものですし、体罰の目的が生徒を服従させるところにあることも否定できません。(この服従を強制するという目的はしつけにおいても同じです。)そして、体罰を肯定する意見も否定する意見もこの事実からスタートしている(その代わり、どこに力点がおかれているかは異なります)といってよいと思います。

 私の意見は次の通りです。

1.我々は、他者に対し、暴力を振るう権限を持たない。
 例外は、正当防衛と緊急避難の場合だけです。しつけと称する暴力についてはこの後で申し上げます。


2.体罰を与える側が何を言おうと、受ける側に「自分が間違っていた。殴られても仕方ない。」という自覚がない限り、それは暴力になる。

 生徒の側に、「自分が間違っていた」という自覚があるのであれば、何も体罰を加える必要はないはずですが、それでも体罰を加えるというのであれば、それはもはや暴力にすぎないということになります。このことは、生徒の側に、「(自分が)殴られてもしかたない」という自覚がある場合に限って体罰は許容されるということを意味します。そのため、極めて限定的な場合でしか体罰は成立しないといってよいでしょう。
 これは家庭でもそうなのですが、体罰を加えなければならない状況というのは、そうやたらと発生するものではありません。むしろ実際には、親が興奮した結果、つい手が出てしまったという場合がほとんどではないかと思います。言うならば、親の未熟さの現れにすぎないと思うのですが、それがしつけという言葉で誤魔化されているというのが現実でしょう。
 生徒が悪いことをしたときに、懲罰的意味を込めた体罰があることは否定しませんが、それでもかなり限定されるというのが私の考えです。だいぶ昔のことになりますが、私が高校生の頃、友だちのバイクを借りて学校の敷地内を無免許で乗り回していた生徒がいました。その現場を体育教官が見つけ、無免許運転をしていた生徒をものすごい剣幕で殴りつけ、生徒も涙をボロボロ流していたということがありました。これも暴力であることに違いはありません。ただし、当事者が「殴られてもしかたない」と、そのことを許容していた点が異なります。
 

3.体罰が繰り返し行われているのであれば、いかなる口実をつけようともそれは暴力である。

 先ほどの無免許運転をした高校生のように、体罰を与えなければならないという事態が発生することも、ごく稀には、あるかもしれませんが、そういうことは滅多に起こるものではありません。
 にもかかわらず、日常的に体罰が加えられているという状況がある場合、それは教師が生徒を支配する快楽に取り憑かれていると考えられます。なぜなら、体罰を加えなければならない理由が、教師の自己満足以外に存在しないからです。そんなことのために殴られたり叩かれたりする生徒が気の毒です。

4.スポーツにおいて懲罰としての体罰は成立しない。
 今回の事件もそうでしたが、ミスをした生徒に対し懲罰のために体罰を加えるということがクラブ活動の中では頻繁に行われています。懲罰というのは、字義通り、罰を与えて懲らしめるというものであり、当人に対し「二度とするまい」という気持ちにさせることを目的としています。このように書くと、懲罰としての体罰は許されるのではないかという意見が説得力を持つかのように思われます。
 しかし、よく考えてみてください。スポーツにおいて、試合に勝ちたいと思う以上故意にミスを犯す人間はいないはずです。そこで、ミスを犯さないようにするために練習を積み重ねるわけですが、人間である以上、それでもミスを犯すことは避けられません。すなわち、ミスを犯した生徒に懲罰的な体罰を加えれば、次からミスを犯さないようになるかというと、そんなことはないのであって、ミスを根絶することは不可能なのです。したがって、懲罰目的での体罰といっても、ミスを犯さないようにするという目的を果たすことができない以上、体罰を加えることに何の意味もないことがわかります。


5.体罰は生徒の居場所を奪う
 以前、このブログで、教師の役割は「生徒の居場所を守るために、その生徒の最後の味方であること」と申し上げました。

http://tamm.exblog.jp/10243891/
 
 人間は誰でも、居場所が必要です。最初は、家庭の中に、親の庇護という居場所があるのですが、こどもは成長するにつれて、家庭の外にも居場所をみつけるようになっていきます。
 これに対し、いじめはその子の居場所を奪う行為となります。自分の居場所がない毎日というのを想像してみれば、これがどんなに残酷なことであるかがおわかりいただけることと思います。
 教師は、自分のすべての生徒に対し、その居場所を守ってやる義務を負っています。というのは、教育とは生徒と教師の二者が存在して初めて成立するものなので、その一方(生徒)が欠けるのを看過するというのは、教師にとって自分の存在意義を否定することにほかならないからです。
 体罰も、いじめと同様に、生徒の居場所を奪うことにつながります。その人にとって楽しいから居場所なのであって、苦痛をもたらすところは居場所ではありません。けれども、教師がそのことに無自覚なまま、生徒に苦痛を与えることが正当な指導であるというのはいったい何を根拠としているのだろうかと不思議に思います。


5.体罰を禁止するのは無意味である。

 教育基本法によって体罰は禁止されており、教師による体罰が事件となることもありますが、それらは教室内のことであり、クラブ活動においては「適用除外」となっていることが、今回の事件によって明らかになりました。
 大阪市の橋下市長はクラブ活動における体罰を禁止するということを発表していましたが、それで解決するのかといえば、そうではないように思われます。
 教師が顧問となってクラブ活動を指導するのは、教師の自発的な時間外勤務と休日出勤を前提にしています。これらは本来であれば違法状態なのですが、いっこうに改善される気配がありません。そのことに頬被りして、体罰だけを禁止して、それで決着をつけるというのは虫のいい話です。
 私たちの中にも、何か事件が起こると、その対策として罰則を強化したり、法律で禁止するようにすることを安易に求めたがるという傾向があります。しかし、いつも申し上げるように、ものごとにはプラスの側面とマイナスの側面があるのですから、短絡的にああだこうだと決めつけるのは新たな問題と混乱を招くことになります。

 小田嶋隆さんが書かれているように、スピード違反や駐車違反のように、法律で禁止されているけれどもその罪を犯す人が後を絶たないという事例もあり、教師による体罰もまさにそれに該当します。すなわち、体罰をなくすには、法律や規則で禁止しても効力はないのであって、教師の意識が変わらない限りいつまでも同じことが繰り返されるのです。 そうだとすると、意識が変わらない教師が一人でもいれば決して体罰はなくならないということに、理論上はなりますが、体罰はなくさなければならないと考える人が多くなればなるほど、体罰の発生件数は急激に減っていくはずです。というのは、体罰はよくないのだという社会的なコンセンサスがひろまっていくことにより、体罰を愛好する教師もそのような雰囲気を無視することができないようになっていくからです。もともと強い信念に基づいて体罰を取り入れているのであれば、周りの雰囲気など歯牙にもかけないはずですが、そういう人はごく僅かであり、大部分は単なる自己満足のために体罰を行っているはずです。
 逆に、石原慎太郎のように、体罰は必要だと考える人が増えていけば、体罰を取り入れる教師は増えて行くことになります。まあ、言ってみれば大がかりな綱引きのようなものであり、いずれ大勢がはっきりするのでしょう。
by t_am | 2013-01-22 22:17 | その他
 iPhoneの画面は、本体の傾き具合に応じて自動的に90度回転してくれるので、便利といえば便利なのですが、寝っ転がって使う場合、意に反して画面が回転することがあってイライラする原因となります。
 そういう苦情がAppleにあったのかどうかわかりませんが、iPhoneには画面の向きを縦方向にロックするという機能があります。

(手順))
1.ホームボタンをダブルクリックして、使用中のアプリの一覧を表示させます。

2.この一覧を、左から右にスワイプすると下図の画面のようになります。


c0136904_2137282.jpg


3.左端のアイコンをタップすると、iPhoneの画面が縦方向のままロックされ、自動的に回転することはなくなります。解除するときは、もう一度この画面を呼び出して、同じ位置にあるアイコンをタップします。(下図参照)


c0136904_21393688.jpg



 なお、画面が縦方向でロックされていると、下図のようなステータスアイコンが液晶画面の上部に表示されるようになります。


c0136904_21401580.jpg



付記
 画面をロックするというのは便利な機能ですが、その設定方法を、ミュージックアプリの操作パネルの中に居候させるというのは、いかにもとってつけたような印象が拭えません。本来であれば、「設定」から操作するという方が自然だと思うのですが・・・
by t_am | 2013-01-09 21:41 | iPhoneを使いこなすために
 iPhoneを使っていて、よく使う文字列をユーザー辞書に登録できると便利ですよね。アップル社が提供している「iPhoneユーザガイド」にはその方法が記載されています。(P24)
 なお、以下にご紹介する内容は、ios6のものですので、それ以前のiOSをお使いの場合は操作画面が多少異なります。

(PC用の「iPhoneユーザガイド」)
http://manuals.info.apple.com/ja_JP/iphone_user_guide_j.pdf


 そのやり方を紹介しておくと、ホーム画面から「設定」→「一般」→「キーボード」と選択していき、画面の一番下にある「新規単語を追加...」をタップします。(下図参照))


c0136904_11233457.jpg



 上の図のように、iPhoneでは、既にユーザー辞書に「よろ」というよみで「よろしくお願いします。」という文字列が登録されています。自分で登録したい単語や文字列をここに追加していくことになるわけです。そのために、「新規単語を追加...」をタップすると下図の画面に切り替わります。



c0136904_1125825.jpg



 上の図の画面で、「単語」のところにユーザー辞書に登録しておきたい単語や文字列を入力し、「よみ」のところにはそれを呼び出すためのキーワードを入力します。(下図参照)



c0136904_11261251.jpg



 入力が終わったら、画面右上の「保存」ボタンをタップすると、その内容がユーザー辞書に登録されます。
 実際に使用してみると、下図のようになります。


c0136904_1127198.jpg





(登録した単語や文字列の編集・削除)
 登録済みの単語や文字列は、「設定」→「一般」→「キーボード」の画面から、表示されているユーザー辞書の項目をタップすることで、編集できるようになります。
 また、削除したい場合は表示されているユーザー辞書の項目を右から左にフリックすると下図のように「削除」ボタンが現れるので、これをタップして削除することができます。(下図参照)

c0136904_11275378.jpg

by t_am | 2013-01-08 11:28 | iPhoneを使いこなすために
 iPhoneでローマ字入力をしているときに、英字を入力したい場合、キーボードを切り替えていらっしゃる方も多いのではないでしょうか。結構面倒くさい方法なので、ストレスが溜まることと思います。今回はQWERTYキーボードを使ってローマ字入力している人向けに、入力中の文字の切替についてご紹介します。なお、この方法は、「iPhoneユーザガイド」の23ページに掲載されている内容の応用です。

「iPhoneユーザガイド」
http://manuals.info.apple.com/ja_JP/iphone_user_guide_j.pdf


1.Shiftキーを使う方法
 QWERTYキーボードの左端の下から2番目には上向きの矢印キーがあります。iPhoneではこれをShiftキーと呼んでおり、日本語のローマ字入力中にこれを押してから文字キーをタップすると、変換候補としてその英字の大文字・小文字両方が表示されます。

2.文字キーを長押しする方法
 文字キーをタップしてそのまま話さずにいると、その代替え文字が候補として表示されます。(日本語テンキーボードで「あ」を長押ししていると、「い」から「お」までがその周囲に代替え文字候補として表示されるのと一緒です。)この場合、小文字での表示になり、半角文字の方が優先的に選択状態となっています。全角文字の方を選びたいときは、指をスライドさせて全角文字を選択して下さい。
 また、大文字にしたい場合は、最初にShiftキーを押して、そのまま話さずに文字キーマでドラッグすると大文字が代替え文字の候補として表示されます。
by t_am | 2013-01-08 11:17 | iPhoneを使いこなすために