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カクレ理系のやぶにらみ

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時間のある方はお読みください。軽い気持ちで読み始めると頭が痛くなります。

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 Excelのワークシートは列幅や行の高さを変更することができますが、あくまでも列単位・行単位での設定となります。したがって、列の途中で幅を変更することはできません。ゆえに、列の幅が異なる表を縦に並べて印刷するということは、基本的には無理なのですが、方法がないわけではありません。
 今回は、列の幅が異なる表を縦に並べて印刷する方法を2つご紹介します。どちらの方法も応用範囲が広いので、覚えておいた方がよいと思います。


1.「方眼紙」を使用する
 ここでいう「方眼紙」とは、枠シートの列の幅と行の高さを変更して、セルを正方形にしてしまうというものです。1例として、次のように設定するとセルの形がほぼ正方形になります。

列の幅  1.75
行の高さ 13.5(Excelの初期値)

 要は、ワークシートをこういう正方形のセルで埋め尽くしておいて、必要に応じて「セルの結合」を使って長方形のセルをつくれば、見た目に「列の幅」や「行の高さ」が異なる表ができあがることになります。(下図参照)
 このやり方はシンプルなだけに応用範囲が広く、Excelで申請書や届出書を作成する際には重宝すると思います。


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2.「カメラ」機能を使用する
 下図をご覧ください。これは、Excelの「カメラ」機能を使って作表したものです。「カメラ」機能というのは、同じBookの中の指定された範囲を画像として任意の位置に貼り付けるというものです。この例では、下の表である「勤務実績内訳」と「勤務時間集計」は、本来別な位置にあるのですが、「カメラ」機能を使って、この位置に投影されているわけです。


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 「カメラ」機能の使い方は簡単なのですが、使うためにはコマンドボタンをリボンに登録しなければなりません。Excel2010では「ファイル」タブから「オプション」を選択して、「リボンのユーザー設定」をクリックすると下図のウィンドウが開きます。「リボンにないコマンド」を選択して、「カメラ」をクリックします。後は下図のようにカスタマイズしたタブに「カメラ」ボタンを追加するだけです。(Excel2003以前では、「ツール」メニューの「ユーザー設定」から「コマンド」タブをクリックして「ツール」から「カメラ」を選択して、そのままツールバーにドラッグすると、使えるようになります。)


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(カメラ機能の使い方)
1.投影したい範囲をドラッグします。
2.カメラボタンをクリックします。
3.投影図を貼り付けたい位置でドラッグします。

 なお、カメラ機能で投影された画像は、その位置とサイズを自在に変えることができます。また、元のセルの値が変更になると、投影されている画像の値も自動的に変更されます。


付記
 「カメラ」ボタンをリボンやツールバーに登録しなくても、「コピー」と「図のリンク貼り付け」という方法を使っても同じことができます。
 まず、投影したい範囲をドラッグして「コピー」します。次に、貼り付けたい場所をクリックしてからExcel2003以前では、「Shift」キーを押しながら「編集」メニューをクリックしてm「図のリンク貼り付け」を選択します。Excel2007以降では、右クリックして「形式を選択して貼り付け」から「その他の貼り付けオプション」の中にある「リンクされた図」を選択します。(下図参照)


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by t_am | 2012-12-26 22:09 | Excel のあの手この手
 12月16日に行われた第46回衆議院議員選挙の結果は自民党の地滑り的圧勝に終わりました。選挙結果についての分析も少しずつではありますが、報道されるようになっています。
 今回の選挙の結果により、民主党から自民党への政権交代が行われるわけですが、それがどのような意味を持つのか、選挙結果を踏まえて考察してみたいと思います。


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 上の表は、前回と今回の衆議院選挙の結果を比較したものです。この表からいろいろなことが読み取れるので興味深いのですが、ここでは1点だけ指摘しておきます。

(意外と少ない自民党への投票者)
 「自民党の地滑り的圧勝」と申し上げましたが、実は、自民党の得票者数は小選挙区で25,643,309人にすぎず、前回よりもおよそ165万人減っています。比例代表でも同じ傾向が見られ、正直言ってよくこれで勝てたものだという気もするのですが、「その選挙区で最も得票数の多い候補者が当選し、あとはすべて落選する」という小選挙区制だからこそこういうことが可能になります。その要因として、最大のライバルである民主党の得票数の減少の方がはるかに大きかった(自民党のおよそ12倍)ことがあげられます。それでは、自民党や民主党が失った票はどこに流れたのかというと、投票を棄権した人および無効票を投票した人がおよそ1千万人、残りは第3極といわれる政党に流れています。特に比例代表での維新の会の得票数は民主党の3割増しであり、自民党にも迫る勢いを示しています。また、既存の老舗ともいえる政党が比例代表では軒並み得票数を減らしているのは注目すべきでしょう。
 したがって、自民党が勝てたのは、民主党の自滅(田中真紀子は野田総理の自爆テロと評しました)と、第3極として算入してきた政党間での票の奪い合いが行われ、それぞれ堅い支持基盤を持っている自民党と公明党が漁夫の利を得たからだと解釈するのが妥当であると思います。

 ちなみに、日本の有権者の総数はおよそ1億人ですから、自民党に投票した人は、小選挙区では全有権者の約4分の1であり、比例代表となるとさらに減って2割を切っていることがわかります。このことが意味するのは、やがて発足する安倍政権の支持基盤は決して強固なものではなく、むしろかなり脆弱であるということです。組閣直後は、ご祝儀もあって、内閣支持率は一時的に高くなるはずですが、その本質は有権者の4分の1しか支持していない政権なのです。したがって、衆議院での絶対多数に胡座をかいて政権運営を誤れば内閣支持率が下落することになり、自民党内部での権力闘争が活発化することになります。
 さらに、来年の7月には参議院の改選があります。これは中選挙区制ですから、今回の衆院選のように地滑り的圧勝を期待することはできません。したがって、安倍総理がとるべき戦略は、7月の参議院選挙までは国民の支持固めに結びつく政策に力を注ぐ以外にありません。安倍総裁自身は、憲法改正も含め、かなり大胆な改革をやりたがっているようですが、参院選前に手をつけてしまうと前回と同じ轍を踏むことになります。自民党が勝ったのは、安倍総裁が訴える改革を国民が期待しているわけではなく、むしろ棚からぼた餅が落ちてきたようなものだという認識でいることが、長期本格政権への道だと思います。
by t_am | 2012-12-21 06:56 | その他
 前回はIF関数を使って状況依存型ドロップダウンリストをつくる方法をご紹介しました。
 ドロップダウンリストというのは、誤入力を防ぐためにあらかじめ決められたリストの項目の中からひとつ選択してセルに値を入力するためのツールです。複数ある項目の中からひとつを選択するわけですから、表示される項目数はできるだけ絞り込まれていた方が選びやすくなります。状況依存依存型ドロップダウンリストは、直前に入力したセルの値に応じてリストとして表示する項目の内容を変化させるというものです。
 そのために、表示させるリストのセットを何種類か用意しておいて、扱いやすくするためにそれぞれのリストのセットに対して名前を定義しておくというのがポイントになります。

 前回の説明の中で、直前に入力するセルの値と、リストのセットの名前とが一致していることに、賢明な読者は気づかれたことと思います。


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 上の図では、県名のところ(セルD5)に「秋田県」と入力されていて、それに基づいて名前「秋田県」が選択されて、その中身がリストとして表示されているわけです。どちらも同じ「秋田県」なのですから、IF関数の式の中にわざわざ「秋田県」という文字列を書き込まなくても、セルD5に入力された値をそのままダイレクトに名前として使うことができれば、状況依存型のドロップダウンリストの作成はもっと簡単なものになるはずです。
 ところが、セルE5のところで「データの入力規則」ダイヤログボックスの「元の値」欄に「=D5」と入れると、Excelはそれが「秋田県」という「名前」ではなく単なる値であると解釈してしまい、リストに表示されるのは「秋田県」という文字列だけになってしまいます。これでは意味がありません。

 関数式の引数として、他のセルに入力されている値を参照するやり方が可能であることは以前もご紹介しました。たとえば、VLOOKUP関数の引数である「列番号」を数値で指定する代わりに他のセルに入力されている数値を参照させる方法があります。こうすると関数式を直さなくても参照先のセルの値を変更すれば列番号も一緒に変わることになります。具体的にいうと、参照先のセルにIF関数を使うと、条件に応じて列番号に用いる数値を使い分けることができるようになり、VLOOKUP関数で参照する列番号もその条件に応じて自動的に変更されるようになるわけです。
 
 ここでは、他のセルに入力されている値をそのまま数式の参照範囲として用いたいわけですから、INDIRECT関数を用います。こうすることで、セルD5に入力されている「秋田県」が単なる値ではなく秋田県という「名前」であると、Excelは認識するようになります。
 INDIRECT関数の使い方はとても簡単で、セルE5のところで「データの入力規則」ダイヤログボックスの「元の値」欄に「=INDIRECT(D5)」と入れるだけです。

 せっかくなので、リストにする表についても整理することにします。下図をご参照ください。


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 ご覧の通り、B列で県名を列挙して、各県にある支店名をその右横に記入して、その県名でセル範囲に名前を定義しています。また、今回はドロップダウンリストを設けるデータベースとは別のワークシートにこの表を設けています。このように、シートを分けておいた方が後のメンテナンスが楽になるだけでなく、データベースの集計やAccess等との連携もやりやすくなります。
 そのうえで、データの入力規則」ダイヤログボックスの「元の値」欄への入力は下図のように行います。


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 INDIRECT関数を入力するときにセルの番地を入力するわけですが、キーボードから直接入力することで相対参照形式となります。マウスで参照先のセルをクリックしてしまうと絶対参照形式となってしまうので、後でドロップダウンリストをコピー&ペーストするときに支障が生じることになるので注意してください。


(ドロップダウンリストをマウスを使わずに展開するには)
 誤入力を防ぐという意味で有効なドロップダウンリストですが、リストを展開するには、セルがアクティブになったときに右側に表示される「▼」をマウスでクリックしなければなりません。データベースを入力する際に、キーボードからいったん手を離しマウスを操作するというのは作業がいったん中断することになるので、あまりお勧めできません。そこで、キーボードの操作でドロップダウンリストを展開する方法をご紹介しておきます。

「Alt」キー+「↓」

 当該セルがアクティブになっていればAltキー+↓キーでドロップダウンリストが展開されます。これだとキーボードから手を離す必要がないので、入力をリズミカルに行うことができると思います。


(ドロップダウンリストとIF関数、INDIRECT関数のまとめ)
 前回IF関数を使ってドロップダウンリストを使うやり方をご紹介して際には、ドロップダウンリストは支店名を入力するせるにしか設定していませんでした。今回のINDIRECT関数を使うやり方では県名を入力するセルと支店名を入力するセルの両方にドロップダウンリストを設けています。
 この違いは、ドロップダウンリストの特徴と2つの関数の特徴によるものです。ドロップダウンリストを設けると、そのリストに載っていないデータの入力は一切できなくなります。元々誤入力を防ぐために選択できる項目をあらかじめリストにしておくというのがドロップダウンリストなので当然と言えば当然なのですが、INDIRECT関数を使うには県名に対応した支店名グループの名前が漏れなく定義されていなければなりません。別ないい方をすれば、県名と支店グループとが1対1の対応になっています。
 一方、IF関数を使うと支店名グループに対応していない県名を入力すると支店名セルにはは一律に「本社」というデータが入力対象となります(別ないい方をすれば、多対1の対応となります)が、その代わり県名セルにドロップダウンリストを設定することはできなくなります。また、IF関数を入れ子にする場合(これをネストといいます)、7回までが限界なので、7回以上の条件分岐には使用できませんし、関数式が長く複雑なものになるという懸念もあります。

 以下の記述は、このような考えかたもできるという事例としてご紹介するものです。
 今回の事例では東海北陸地方の各県には支店が配置されているものとしてドロップダウンリストを作成しています。
 応用編として、東海北陸地方以外の都府県(たとえば近畿地方)については本社が管轄するという場合はどのようにしたらよいでしょうか。


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 上の図では、本社が管轄する県名も加えて名前(ここでは「県名2」としています)を定義します。また、「本社」という名前も定義しています(緑の枠の部分)。さらに、支店グループが存在するところ(青い枠の範囲)には「支店名」という名前を定義しています。
 次にドロップダウンリストを作成するに当たって、B列に作業用セルを設け、セルB2には以下の数式を入力しています。

=IF(ISERROR(VLOOKUP(A2,支店網,2,FALSE))=TRUE,1,0) -数式①

 一方A列の「データの入力規則」ダイヤログボックスの「元の値」には次の式が入力されています。

=県名2 -数式②

 さらに、C列の「データの入力規則」ダイヤログボックスの「元の値」には次の式が入力されています。

=IF(B2=1,本社,INDIRECT(A2)) -数式③


 数式①では、A列に入力されたデータが、セルの範囲「支店網」になければエラーになりるということを利用しています。ISERROR関数は式の結果がエラーであればTRUEを返す、というものです。通常は、このようにIF関数を組み合わせて使います。数式①の意味は、A列に入力されたデータ(県名)が「支店網」にない場合、「1」を表示し、そうでない場合は「0」を表示するというものです。

 次に、C列の「データの入力規則」ダイヤログボックスの「元の値」である数式③は、B列の値が1(すなわち本社管轄の県)ならば、名前「本社」を適用し、そうでない場合(すなわち管轄する支店が存在する場合)は、INDIRECT関数を使って県名=支店グループの名前という参照を行っています。

 このやり方だと、1対1対応と多対1対応を組み合わせて使うことができます。そうではなくて、INDIRECT関数だけ処理しようとすると、京都府、奈良県、大阪府、和歌山県、兵庫県の右横に本社と入力し、それぞれ「本社」「本社2」「本社3」「本社4」「本社5」という名前を定義する必要があります。
 どちらがいいとは一概にはいえないので、こういうやり方もあるのだという考えかたを理解していただいた方がよいと思います。

(サンプルファイルの公開)
 例によって、今回ご紹介して内容のExcelファイルを公開していますので、必要な方は下記のリンクをクリックしてダウンロードしてください。

http://bit.ly/12ptjwj


(お詫び)
 サンプルファイルで、県名を「三重県」とした場合、「支店名」が正しく表示されないという不具合がありました。これは三重県という名前を定義すべきところを他の名前で定義していたために発生したものです。深くお詫び申し上げます。サンプルファイルの方は訂正してありますが、既にダウンロードされている方は、名前の管理から「三重支店」ではなく「三重県」と訂正していただきますよう、お願い申し上げます。
by t_am | 2012-12-14 23:45 | Excel のあの手この手
 データの誤入力を防ぐために、入力できる項目をあらかじめ設定しておき、入力する際にはそのリストの中からひとつを選択するというツールがExcelには用意されています。(下図参照)


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 このように、入力するセルをクリックしてアクティブにすると、リストが下に展開するもの(オブジェクト)を「ドロップダウンリスト」と呼びます。
 ドロップダウンリストのつくりかたを解説したサイトや本は数多くみかけますが、本稿では、それだけでなく、直前のセルに入力した内容に応じて、ドロップダウンリストに表示させるリストの内容を変化させる方法についてご説明します。


(ドロップダウンリストのつくりかた)
 ドロップダウンリストをつくるには、下図のようにあらかじめ入力する項目を並べてリストにしておき、そのセルの範囲に名前を定義するのが簡単です。この例では、セルB5からB7に「青森支店、弘前支店、八戸支店」とリストに載せる項目を入力した上で、名前ボックス(数式バーの左側にある白いボックス)に「青森県」という名前を書き込んで選択したセルの範囲に名前をつけています。(これを名前の定義といいます。)


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 次に、ドロップダウンリストを設定したいセルをクリックしてから、「データ」タブを選択して、「データの入力規則」をクリックして「データの入力規則」をもう一度選択して、「データの入力規則」ダイヤログボックスを開きます。(Excel2003以前のバージョンでは、「データ」メニューから「入力規則」を選択すれば、以下の手順は同じです。)
 「入力値の種類」で「リスト」を選択して、「元の値」の欄に、「=青森県」というふうに定義した名前を書き込みます。なお、先頭に「=」をつけるのを忘れないようにしてください。というのは、ここには数式を書き込むことになっているからです。


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(名前を使う理由)
 セルの範囲に名前を定義するメリットは、それによって作業効率が飛躍的にアップするからです。リストの中身を増やしたり減らしたりした場合、セルの範囲を直接指定する方式では「データの入力規則」ダイヤログボックスを開いて範囲を修正しなければなりません。それに比べて、名前を使っておけば、最後の行に追加しない限り、項目を挿入削除しても基本的に何もしなくてよいのです(通常は名前の範囲が自動修正されます)。


 ドロップダウンリストの作成はこれで終わりですが、リストに表示させる項目が多いと作業効率が悪化することもあります。その場合、データによっては「直前のセルに入力した値に応じて、展開するドロップダウンリストの表示内容を変化させる」ことも可能で、私はこれを「状況依存型ドロップダウンリスト」と呼んでいます。

 以下そのつくり方をご説明します。

【手順:状況に応じて3通りのリストを使い分ける場合】
1.表示させたいリストを2つないし3つ作成し、それぞれに名前を定義します。ここでは、「青森県」と「秋田県」、「本社」という3つの名前を定義しています。
2.条件となるセルを決めます。(下図の場合セルD5がそれになります。)
3.ドロップダウンリストを設定するセル(E5)を選択したら、「データの入力規則」ダイヤログボックスを表示させます。
4.「元の値」欄に、次の数式を入力します。
  =IF(D5="青森県",青森県,IF(D5="秋田県",秋田県,本社))

 ※ドロップダウンリストはコピー&ペーストできるので、この事例の条件参照セルであるD5は相対参照形式で入力してあります。


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 この数式は、セルD5の値が青森県のとき、秋田県のとき、それ以外の県のときに応じて表示させるリストを決めるためのものです。


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 また、作成済みのドロップダウンリストを削除するには、「データの入力規則」ダイヤログボックスを表示させてから「すべてクリア」を選択します。
 なお、「データの入力規則」ダイヤログボックスの内容を修正する場合、「同じ入力規則が設定されたすべてのセルに変更を適用する」にチェックを入れると、同じ内容のドロップダウンリストが設定されているすべてのセルが選択状態になり、いっぺんで修正することが可能になります。
 
by t_am | 2012-12-11 15:18 | Excel のあの手この手
 片山さつきのツイートがきっかけで、いろいろな議論が起こっていますが、憲法について議論するのはとてもいいことだと思います。そうすることで今まで知らなかったことがわかるようになるからで、自分の視野を広げてくれると思います。ただし、片山さつきがツイートしている「国民が権利は天から付与される、義務は果たさなくていいと思ってしまうような天賦人権論」という主張はこじつけだと思いますが・・・

 すべての人間は生まれながらにして自由・平等なのであり、幸福を追求する権利を持っているというのが天賦人権説です。これらの権利は人種・民族・性別・出自などによって左右されるものではなく、本来人間として存在するだけでその人が有しているとされる権利です。(このことは、漫画ONEPIECEの中でフランキーがニコ・ロビン-この2人は似たような過去を持っているという設定です-に対して言った言葉「存在することは罪ではない」を思い出させます。)もちろん天賦人権説は理念であって、人間が努力しなければ実現することができないのは明かです。実際に、普通選挙の実現・児童労働の禁止・性差別・人種差別の撤廃などを実現させてきた原動力のひとつが天賦人権説であったことに間違いはありません。

 日本国憲法にも「この憲法が国民に保障する自由及び権利は、国民の不断の努力によつて、これを保持しなければならない」という規定(12条)があって、これらの権利は国民であるわれわれが監視していないと、いつの間にか骨抜きにされてしまうという警告でもあります。したがって、自民党の主張が「人権は天より授かったものというよりは、自分たちの祖父母や両親の世代を通じて勝ち取ってきたものである」というのであればまだ理解もできるのですが、片山さつきのいう「義務」とは単に納税や給食費支払い等を指すようにも思えます。
 実際に、脱税する金持ちや企業は後を絶ちませんし,給食費を払おうとしない保護者も多く、中には教師が立て替えているという例も耳にします。他にも「権利ばかりを主張して義務を果たそうとしてない」という指摘はこれまで何度も耳にしています。
 片山さつきや自民党の政治家たちは、おそらく、きちんと義務を果たせといいたいのでしょう。そうでない者は権利を主張することはできない世の中にしたいのかもしれません。 しかし、「権利ばかりを主張して義務を果たそうとしない者」はいつの時代どこの国にもいるものであり、そういう輩が今の日本に特別に多いというのであれば、日本をそういう社会にしてしまった責任は今のすべての大人たちにあります。自分さえよければ他人はどうなってもいいと積極的に荷担した人もいれば、そういう行為を見ても見ぬふりをした消極的加担者もいるはずです。
 自民党の政治家のみなさんが、自分にもその責任があるのだと自覚しているのであれば何も申しませんが、どちらかといえば「悪いのは他人、自分がやってきたことは全部正しい」という信条の持ち主ばかりであるように見受けられるので、そういう人たちが国民に対して義務を果たせと説教をたれるのは噴飯物です。


 自民党の憲法改正草案Q&A(長いので以下「Q&A」と略します)を読んでみると、「権利は、共同体の歴史、伝統、文化の中で徐々に生成されてきたものです。したがって、人権規定も、我が国の歴史、文化、伝統を踏まえたものであることも必要だと考えます。」(14ページ)と書かれてあります。この考えかたは別な書き方をすれば、人権のあり方にはその国固有の特性が反映される場合があるということになります。極論をいえば、諸外国で認められている権利であっても日本に馴染まないとされるものもあるでしょうし、逆に日本独自の規定も許されるということになるでしょう。
 そのことを踏まえて、改正草案の第13条(個人の尊重等)をみると、次のようになっています。

(日本国憲法)
すべて国民は、個人として尊重される。生命、自由及び幸福追求に対する国民の権利については、公共の福祉に反しない限り、立法その他の国政の上で、最大の尊重を必要とする。

(改正草案)
すべて国民は、個人として尊重される。生命、自由及び幸福追求に対する国民の権利については、公益及び公の秩序に反しない限り、立法その他の国政の上で、最大の尊重を必要とする。

 違うのは下線を引いた部分です。「公共の福祉」という言葉が「公益及び公の秩序」というふうに書き換えられています。Q&Aでは、その理由として、「意味が曖昧である『公共の福祉』という文言を『公益及び公の秩序』と改正することにより、憲法によって保障される基本的人権の制約は、人権相互の衝突の場合に限られるものではないことを明らかにしたものです」と書かれています。意味が曖昧なのは公共の福祉だけではなく、「公益」も「公の秩序」も曖昧だと思いますし、そもそも人権の制約は現行憲法でも謳っていることです。
 したがって、自民党改正草案の目的は、この条項に「公の秩序」という言葉を潜り込ませることだといえます。それに対する反発も予想されたのでしょう。Q&Aでは、「『公の秩序』と規定したのは、『反国家的な行動を取り締まる』ことを意図したものではありません。『公の秩序』とは『社会秩序』のことであり、平穏な社会生活のことを意味します。個人が人権を主張する場合に、他人に迷惑を掛けてはいけないのは、当然のことです。そのことをより明示的に規定しただけであり、これにより人権が大きく制約されるものではありません。」と弁解めいたことを書いています。

 けれども、日本国憲法の規定では、個人の人権が制約されるのは公共の福祉に反する場合だけであるとしていますが、自民党の改正草案ではそれに付け加えて、公の秩序という社会秩序を乱す者には人権に制約を加えてもよいということにしているのです。この違いは天と地ほども大きいといえるでしょう。
 もともと憲法は、国(ということは政治家と官僚)に対して好き勝手なことはさせないという法律のはずなのに、日本では国にとって都合のいい法律に改正しようという動きが活発化しています。その主体が政治家たちなので、要するに自分にとって都合のいいように憲法を改正しようとしているしているわけです。

 自民党では、権利ばかりを主張して義務を果たそうとしない人をなんとかしなければということで天賦人権説を退け、その国固有の人権のあり方があるという考えかたを取り入れたということは理解できます。
 しかし、公の秩序に違反する者の人権に制約を加えること(たとえば村八分を思い出していただいたらよいと思います)は日本の歴史の中でも負の部分になりますし、公の秩序を維持するために身分制度が設けられたという歴史もあるのです。したがって、公の秩序を維持するためには人権が制限される場合もあるという自民党の主張は、いじめを正当化し、日本人に対し常に秩序の内側にいるように強く促すことになり、結果的に萎縮した人間を大量につくり出すことにつながる恐れがあるといえます。

 そういえば、誰かがこんなことをツイートしていました。「安倍晋三総裁や片山さつきには理想があるのかもしれないが、国民はあんたらの理想のために存在しているわけじゃない。」


付記
 公共の福祉に反しない限り人権が制限されることはないという考えかたは、「三銃士」の中のダルタニヤンの名台詞「みんなはひとりのために、ひとりはみんなのために(All for one.One for all.)」を思い出させます。国や組織に参加するというのは、こういう気持ちでいることが大事なのだし、たぶんそれだけで充分なのだと気づかせてくれるよい言葉だと思います。
 この言葉が好きな人も多いと思いますが、好きな人が多いということは現実はそうなってはいないということを指すのでしょうね。
by t_am | 2012-12-09 14:24 | その他
 北朝鮮の「人工衛星」打ち上げ予告に対して、日米両国は迎撃態勢に入りました。
 既にいわれているように、人工衛星を打ち上げるためのロケットはそのまま弾道ミサイルになります。核兵器を持ったとしても、それを敵国の目的地まで「運搬」する手段がなければ、その国と友好関係にない国にとって脅威とはなりません。また、核兵器を「運搬」している途中で迎撃できるのであれば、その脅威はそれだけ低下します。そこで、核兵器を持つ側とすれば、途中で迎撃されにくい「運搬手段」を開発する必要があるわけで、弾道ミサイルはうってつけの道具となります。

 弾道ミサイルが迎撃されにくい理由は、高速で飛行するため飛行時間が短いこと、および宇宙空間を通過することに由来します。通常の飛行機では宇宙空間まで行くことはできません。さらに、飛行時間はどんなに長くてもせいぜい30分程度までですから、それだけの短時間に飛行コースを算出して、それに合わせて迎撃ミサイルを発射しなければなりません。それでも高速で飛行する物体に迎撃ミサイルを命中させるというのは至難の業です。(ピッチャーが投げたボールにボールをぶつけるようなものです。)

 今回日米両政府がやろうとしているのは、万一ミサイルの一部が日本の領海や領土に落下する可能性が生じた場合に、まずイージス艦から海上配備型迎撃ミサイル(SM3)を発射し、打ち損じた場合に地上に設置しているパトリオット(PAC3)で破壊するというものだそうです。
 予告されているミサイルの飛行ルートは、黄海を抜けて東シナ海上空を通るルートであり、日本の排他的経済水域を避けて飛行することになっています。ということは、ミサイルがコースを外れない限り迎撃ミサイルを発射することはできないという理屈になります。したがって、政府の迎撃計画も、ミサイルの一部が日本の領海や領土に落下する可能性が生じた場合に迎撃ミサイルを発射するということになるわけです。

 ここで疑問に思うのは、弾道ミサイルに迎撃ミサイルを命中させることすら難しいのに、その一部である落下部品に命中させるのはさらに難易度が高いのではないか?ということです。当たれば拍手喝采でしょうが、外れでもした場合非難囂々、罵詈讒謗の嵐が政府に浴びせられるほか、アメリカが開発した迎撃システムに対する信頼感は地に墜ちることになるはずです。
 それでも、軍の関係者にとって、今回の北朝鮮の「人工衛星」打ち上げ予告はまたとない迎撃システムの性能実験の場であることは間違いないと思います。うまくいって命中すれば、迎撃システムを高く売りつけることができるようになる(日本側からすれば大手を振って買い付けのための予算を組むことができる)わけですし、失敗したらしたで、「命中精度を高めるため」と称して研究予算を分捕ることもできるわけです。
 このように考えると、ひょっとすると日米政府は迎撃システムを作動させるのではないかという懸念も起こってきます。既に申し上げたように、北朝鮮のミサイルが飛行ルートを逸れなければ日本の領空を侵犯することはないわけですから、日本政府にはこれを迎撃する理由がありません。しかし、横紙破りはアメリカ政府の得意技ですし、日本にも、アメリカに迎合することが日本の幸福と信じ込んでいる人は大勢います。前回は、北朝鮮のミサイルが空中で爆発してしまったので、迎撃システムが作動することはありませんでしたが、今回はどうなるのでしょうか。


 ミサイルの迎撃について、ほとんど報道されていないことがあって、私としては無理祖そちらの方が気になります。というのは、北朝鮮が打ち上げたミサイルを撃墜すればそれで終わりという文脈になりつつあるような気がしてならないからです。
 弾道ミサイルを撃墜できたとしても、それが意味するのは「ミサイルが目的地に到着することはなくなった」ということにすぎません。具体的にいうと、「発射地点から目的地に向かう途中のどこかにミサイルが墜落する」ということであり、ミサイルの発射時刻から時間が経過していればいるほど目標地点に近づいていることになります。さらに、弾道ミサイルには核兵器が搭載されているわけですから、どこかでそれが爆発する危険性がゼロになるわけでもありません。運がよければ不発弾だったということもあるかもしれませんが、その場合でも核弾頭を安全に回収する作業が発生します。
 以上のことをシミュレーションしてみましょう。
 たとえば世界地図を広げて北朝鮮の舞水端里(ムスダンリ)と東京を直線で結ぶと、それが弾道ミサイルの飛行コースだということになります。(下図参照。Google Earthで作成。)

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 弾道ミサイルを迎撃するということは、ミサイルの核弾頭がこの赤い直線コースのどこか途中の地点に墜落するということでもあります。迎撃システムの性能がよければ日本海に墜落させることも可能かもしれませんが、運が悪ければ日本の国内のどこかに墜落することになります。もっとも、発射地点(ムスダンリ)からの距離が近すぎて迎撃に失敗する可能性も否定できませんし、そもそも弾道ミサイルの誘導技術がどれだけの水準にあるのかわからないので命中精度が低いのではないかという疑いも否定できません。そうだとすると、数十キロから数百キロという単位で目標から逸れる可能性も極めて高いということになり、それはそれで非常に厄介な問題となります。
 迎撃に成功した場合、打ち落とした弾道ミサイルの核弾頭はどこか途中に墜落することになるので、その落下予測地点の周辺の住民の安全をどうやって確保するのかという問題が生じます。しかし、ミサイルの発射から日本に到着するまでにせいぜい十数分という時間しかからないので、住民を全員避難させるというのは事実上不可能です。
 また、運良く人がいない山間部や海上に落下した場合でも、放射性物質による環境汚染という問題は避けられませんが、そういう事態を想定した対策が準備されているかというとそんなことはないのです。(たぶんごく一部の例外を除けば、そこまで準備をしている国は世界中を探してもないのではないでしょうか。)
 こういうことを考え始めると、北朝鮮のミサイルに対して日米両政府が迎撃態勢を整えているというのは、ミサイルを撃墜することしか考えていないのだなということに思い当たります。くどいようですが、はるばる飛んできたミサイルを打ち落とせばそれで終わりかというとそうではなく、落下する核弾頭に対しどう対処するかという視点がまるで抜け落ちていることがわかります。
 憲法を改正して国防軍を創設するのだと安倍総裁は意気込んでいますが、自衛のための武力行使であっても、このようにあらかじめ準備しておかなければならない問題は山積みされており、それらに対しきちんと向き合う覚悟がこの人にあるのでしょうか?(これは石原慎太郎にもいえることです。尖閣諸島の国有化に伴って中国国内で暴動が起こり、日本から進出している企業が被害を受けました。その直接的な責任は暴動を起こした者の側にありますが、それらの一連の騒動のきっかけをつくったのは自分であるという自覚があるのでしょうか。案外「産みの苦しみ」くらいに軽く考えているのかもしれません。) 


 このことは原発にもいえることであり、政府にも電力会社にも「あれだけ大きな事故が起きたのだから、当分の間同じ規模の事故が起こることはないだろう」とタカをくくって考えている節が見られます。電力の安定供給と電気料金の高騰回避という産業界の事情を優先しているのは誰がみても明かなのですが、その一方で、原子炉とその周辺の施設の安全性だけを確保していればそれ以外のことはどうでもいいと考えている傾向があるように思います。
 人間には、都合の悪い情報を出すことで事態が紛糾することを恐れるという心理が働くことがあります。今回長々と書いてきたことなどはまさにそれにあたります。そっとしておけば誰も気づかないので、彼らの業務の妨げとなるような反対運動が起こることもないと思われます。けれども、福島原発の事故の影響があれだけ大きくなったのは、今まで都合の悪いことはすべて伏せておくか触れないでおくということをしてきたからです。そのツケを一気に払うことになったからだというのがあの事故の教訓だと思うのですが、いい加減学習してもいいのではないかとも思います。
by t_am | 2012-12-09 00:55 | その他
 憲法改正に熱心なのは自民党の安倍総裁と日本維新の会の石原代表です。その根拠となるのは、今の憲法がGHQによる押し付けであるということと、9条2項によって集団的自衛権の行使が禁じられているために、多国籍軍への軍隊の派遣ができず、後方支援や戦費の負担などを行っても国際社会から正当な評価をしてもらえないという不満にあるようです。
 憲法を改正する理由として、その中身の吟味よりも誰がつくったかという出自の方を問題視するのはあまりにも了見が狭いと思いますが、まあ世の中広いのですからいろいろな考えかたの人がいるのもやむを得ないといえます。しかし、日本国憲法がアメリカによる押し付け憲法であると問題視するのであれば、より深刻な被害を日本にもたらしている日米地位協定について改定を行うのが先であるはずです。(石原代表は都知事時代の公約で横田基地の返還もしくは軍民共用化をあげていました。もちろん、これは外交問題ですから一知事がどうこうすることができるわけではありません。)外国からの干渉を排除し真に自立した国にしようというのは、聞こえのいい言葉ですが、それを実現するには事実上治外法権状態にある在日米軍の退去は避けられないと思います。はたしてそこまで腹を据えているのでしょうか?
 憲法を改正して国防軍をつくると安倍総裁がいっているのは、おそらく、湾岸戦争やイラク戦争のときのように、日本が精一杯の支援をしているにもかかわらず、誰からも尊敬されないというのが悔しくてしかたないからなのでしょう。言い換えれば自己満足のために憲法を改正しようというのですから、はた迷惑な話だと思います。
 集団的自衛権という言葉がありますが、これは要するに「日本も一緒になって軍隊を派遣できるようにします」というものです。ただし、集団的自衛権というのはあくまでも権利であって義務ではありません。したがって、他の国が攻撃を受けているからといって、日本が必ず軍隊を派遣しなければならないというものではないのですが、それでは意味がないという場合に日米安保条約のように条約を締結して義務化するということが行われています。
 こうしてみると、現在の体制下で憲法を改正して国防軍にするというのは、何かあった場合アメリカと一緒に軍隊を派遣できるようにしておくことが目的であることがわかります。したがって、憲法を改正することで、日本が真に自立した国になるとかいうわけではなく、どちらかといえば、アメリカにとってより都合のいい国になるのだといってよいと思います。日本人にはそこまでしてアメリカに尽くす義理があるとは思えないのですが、憲法改正を主張する識者や政治家が後を絶たないところをみると、よほど大きな見返りが期待できるのかもしれません。
by t_am | 2012-12-05 23:46 | その他
 衆議院選挙が近づいています。選挙の結果がどうなろうとも、参議院で過半数を制している政党がない(議席総数242、うち民主党88、自民党83、公明党19、国民の生活が第一12、以下省略。Yahoo!みんなの政治 http://seiji.yahoo.co.jp/guide/giseki/ から引用しました)以上、「国会のねじれ現象」は少なくとも来年の参議院選挙まで続く見通しです。
 この国会のねじれ現象を称して「決められない政治」というフレーズをよく耳にします。重要法案がなかなか可決されないことを称したものらしいのですが、すんなりと法案が可決されないことが悪いことであるかのようなニュアンスが込められています。
 衆議院と参議院の勢力の逆転現象が起こったのは、2007年の安倍内閣のときです。「美しい国」「戦後レジームからの脱却」というスローガンを掲げて自民党の総裁選を制した安倍総理は、憲法改正のための国民投票法案、教育基本法の改正、防衛庁の昇格など様々な「改革」にエネルギッシュに取り組みましたが、7月の参議院選挙では惨敗を喫し、自民公明合わせて選挙前には133議席あったのが103議席と過半数を割り込んでしまいました(総議席数242)。逆に、民主党と国民新党を合わせた議席数は122議席となり、過半数を超えてしまいました。
 ところが、2010年に行われた選挙では、当時の菅総理が唐突に言い出した消費税増税によって民主党が惨敗し、冒頭に記載した通りの勢力図となってしまいました。

 こうしてみると、国会のねじれ現象というのは時の政権の動きに対し不安を感じた国民の投票行動が、結果として政府の動きを縛る方向に作用したことがわかります。つまり、国会のねじれ現象というのは「簡単に決められては困る」という大多数の国民の意思の現れであると理解することができるのです。

 現在のトレンドとして、威勢のいいことを言う政治家、はっきりとものを言う政治家が人気を集める傾向があります。政治家の人気と政策はいつの時代でも無関係ですから、衆議院選挙ではそういう政治家が引っ張っている政党が勢力を伸ばすのかもしれません。
 しかし、先ほども申し上げたように、来年は参議院の改選の年でもあります。ということは、どの政党が勢力を伸ばしたとしても約7ヶ月後の参議院選挙のときには愛想を尽かされている可能性もあるということを意味します。
 そういうことを考えると、来年まで居座って衆参同時選挙を行うという選択肢もあった(実現可能だったかどうかは別)わけですが、この年末の選挙に向けて衆議院解散した野田総理の決断は、この人には珍しく的を射た判断だったといえるかもしれません。
by t_am | 2012-12-03 23:45 | その他