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カクレ理系のやぶにらみ

tamm.exblog.jp

時間のある方はお読みください。軽い気持ちで読み始めると頭が痛くなります。

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 Office2007から新しいインターフェースとしてリボンが採用されましたが、従来と異なる使い勝手に戸惑っているユーザーが多いことと思います。Office2010では、リボンのカスタマイズ機能が追加されているので、今回はExcel2010でリボンをカスタマイズして使い勝手のよいものにする方法をご紹介します。

(カスタマイズの概要)
 リボンはタブグループで分類され、それぞれのタブにコマンドボタンが配置されています。ここでは、新しいタブを作成して、その中に自分がよく使うコマンドボタンを配置しようというものです。また、タブの中には、いくつかのグループを設定することができるので、似たような操作のコマンドボタンをまとめることができます。


1.「ファイル」タブをクリックしてオプションをクリックします。
2.「Excelのオプション」ダイヤログボックスが開くので、「リボンのユーザー設定」をクリックします。

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3.下図のダイヤログボックスに切り替わるので、
①どこに新しいタブを設置するかを決めます。すなわち、右側に表示されているタブのうち、選択されて反転表示されているタブ(この図では「ホーム」タブ)の次に新しいタブが作成されることになります。

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これを変更するには、下図のように任意のタブをクリックして反転表示させます。

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②「新しいタブ」をクリックすると、選択状態にあったタブの次に「新しいタブ(ユーザー設定」というタブが作成され、さらに「新しいグループ」も設けられます。

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 「新しいグループ」というのは、似通った性質のコマンドボタンを同じ場所にまとめるための機能です。ただし、このままでは使い勝手が悪いので、グループに名前をつけておきます。

③「新しいグループ」が選択された(反転表示している)状態で、「名前の変更」ボタンをクリックします。すると下図の「名前の変更」ダイヤログボックスが表示されるので、「表示名」とある枠内に名前を入力します。(ここでは「ファイル操作」と入力してみました。)

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 以下、同じようにグループをいくつか追加してみました。なお、自分が作成したタブであることを見分けるためにもタブにも名前をつけておきます。ここでは単純に「カスタマイズ」という名前をつけています。(下図参照)

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④ コマンドボタンをグループに登録するには、登録先のグループと登録したいコマンドボタンをそれぞれクリックして「追加」ボタンをクリックします。間違えて登録した場合は「削除」ボタンでコマンドボタンを消すことができます。なお、そのコマンドボタンがすでにグループ内に登録されている場合は、「追加」ボタンはグレー表示され、クリックできないようになります。
 下図は、「ファイル操作」グループ内に登録したコマンドボタンの様子です。

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 コマンドボタンをドラッグすれば順位を変えることができます。グループの中の先頭にあるコマンドボタンは、リボンの中で大きく表示されるので、もっとも使う頻度の高いものを配置するとよいでしょう。
 また、この例では「新規作成」というおなじアイコンのついたボタンが2種類あります。上にある方は「FileNew Default」(マウスのポインターをコマンドボタンの上に置いてしばらくするとこのように表示されます)で、空白のブックを作成します。下にある方は「FileNew」で、テンプレートから選択したい場合にこちらを使います。ただし、初期設定ではどちらも「新規作成」という名前で区別がつかないので、「名前の変更」ボタンを使って区別できるようにしています。

 以下、自分がよく使う機能のコマンドボタンを登録していきます。
 ちなみに、私の場合はこのようにカスタマイズしています。

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 なお、「Excelのオプション」ダイヤログボックスで、「コマンドの選択」をクリックするとドロップダウンリストが展開するので、自分が登録したいコマンドボタンを見つけることができます。
 あまり知られていないけれども、便利なコマンドボタンとして、「カメラ」というのがあります。(下図参照)

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 これは、範囲を選択してから、カメラボタンをクリックして、(下図)

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別なシートでドラッグをすると、その中に先ほど選択した範囲が画像として表示されるという機能です。(下図)

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 この機能を使うと、列幅の異なる表を1枚の用紙に印刷するということもできるようになります。しょっちゅう使う機能ではありませんが、覚えておくと便利です。

4.おまけ
 カスタマイズしたコマンドボタンにはショートカットキーが自動的に割り当てられます。それを確認するには、Altキーを押します。

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 ユーザーが作成したタブには「Y1]というショートカットキーが割り当てられているので、キーボードで「Y1」と入力すると、タブの中のコマンドボタンが表示されます。

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 上書き保存のショートカットキーはCtrl+Sキーですが、カスタマイズしたときの上書き保存のショートカットキーはこの例では、「Y4」になっています。つまり、登録した順番に「Y1」「Y2」「Y3」というふうにショートカットキーが割当てられていくわけです。
 ちなみに、ショートカットキーを操作させるには、この図のように、ショートカットキーの名称が表示されていなければなりません。そうでない場合は、セル内にデータとして入力されることになります。


付記
 Excel2003以前のバージョンでは、ツールバーの中のツールボタンと自由に配置替えすることができます。「ツール」メニューの「オプション」から「コマンド設定」を選択して、今回と同じような操作をするとツールボタンの追加や削除、並べ替えができます。
by t_am | 2012-06-27 22:43 | Excel のあの手この手

 税と社会保障一体改革関連法案(というよりもストレートに消費税増税法案といった方がわかりやすですね)が衆議院で可決され、参議院に送られました。民主党の反対者は57名とのことですが、小沢一郎はただちに離党するわけではないと表明しました。

 これは推測ですが、反対者が57名といってもその全部が離党う、これまでいわれてきた民主党が過半数割れを起こす54名以上の離党者が集まらないということなのでしょうね。すなわち、小沢一郎が描いていた筋書きは54名以上の離党者を確保して内閣不信任決議案を出して、衆議院を解散するということだったということです。解散総選挙が行われれば、消費税増税に反対した自分たちにとって有利に選挙を戦うことができますが、その選挙が行われる見通しが立たない以上、党を割るメリットはないという判断なのだと思われます。

 小沢一郎がいう「消費税増税は国民との約束違反」というのはその通りですが、海千山千の政治家の言葉にしてはずいぶん初心(うぶ)ないい方であるといわざるをえません。政治を司る以上、ときには国民との約束を反故にしなければならない局面もあるはず(だからといって消費税増税を正当だというのではありません。誤解のないようにおねがいします。)であり、そのようなときに国民に情理を尽くして説明するという姿勢の有無がはるかに大事だと思います。
 その点野田総理はどうだったかというと、「財政再建は待ったなし!」で済ませてまともな説明をしてきませんでした(いつものことですが)。今日の衆議院の採決で、賛成票を投じた民主党の議員たちも、今日までの間に自分の選挙区に戻って有権者に対して、消費税の増税が必要であると説明した議員がどれだけいたのか疑問に思います。後援会の幹部と会って、「党を除籍されたら困るし、消費税増税に賛成せざるをえないんだよね。でも、実施は平成26年度からだし、景気条項も入っているし。まあしょうがないよね。」というような秘密の会合くらいは持ったかもしれません。けれども、自分の選挙区の有権者に対して説明しようとした議員がどれだけいたか、ということが民主党の未来を占う上で重要な指標になると思います。

 そういう議員は、たぶん、いなかったでしょうね。残念ですが。

 マニフェストを守るということも大事ですが、それよりも政治家は国民との信頼関係を築き、維持することの方がはるかに大事だと思います。消費税の増税を歓迎する国民はあまりいないはずであり、心情的にやむを得ず賛成という人が多いのだと思います。したがって、消費税の増税が必要な理由をきちんと説明すれば、有権者もしぶしぶではあっても納得し、支持してくれるはずです。その点で、野田総理は国民の間に漂う風潮に甘えて説明しようという努力を放棄してきたました(くどいようですが、いつものことです)し、小沢一郎の場合は説明を求める国民の心理を無視してきました。

 今日の読売新聞サイトに載っている、政治家の発言を紹介をみていると、誰もが次期選挙を念頭に置いた発言をしていることがわかります。

(増税せずと言っていた…橋下氏、民主を痛烈批判)YOMIURI ONLINE
http://www.yomiuri.co.jp/politics/news/20120626-OYT1T01035.htm?from=main4


(小沢元代表「民主党の中で最善の道を探る」)YOMIURI ONLINE
http://www.yomiuri.co.jp/politics/news/20120626-OYT1T00911.htm


(「首相と会談いつでも応じる」…小沢氏会見要旨)YOMIURI ONLINE
http://www.yomiuri.co.jp/politics/news/20120626-OYT1T01214.htm


(「大きな改革第一歩踏み出せた」…首相会見要旨)YOMIURI ONLINE
http://www.yomiuri.co.jp/politics/news/20120626-OYT1T01221.htm


 民主党以外の政治家のコメントが橋下市長のものしかないのは「紙面の都合」によるものなのでしょうが、野党の政治家にとって民主党というのは瀕死の獣のようなもので、その巨大な脂身を狙って虎視眈々としているハイエナであるかのような印象を受けます。
 また、橋下市長のコメントが載っていながら、自民党の谷垣総裁のコメントが掲載されていないというのは、この党がどのように思われているかを象徴的に現しているようで興味深いところです。谷垣総裁は、一貫して国会の早期解散を訴えてきたわけですが、それが実現して総選挙となれば自民党が議席を伸ばすことができると本気で思っているのでしょうね。ここまで足下が見えない人というのも珍しいと思います。
by t_am | 2012-06-26 22:20 | その他
 大飯原発の再稼働が発表されてから首相官邸前で大規模なデモが繰り返されていますが、22日よるにはついに4万人規模のデモが行われたとのことです。

(東京新聞)首相官邸前で再稼働反対デモ
http://www.tokyo-np.co.jp/s/article/2012062390003515.html


 主催者側の発表によれば、約四万五千人がデモに加わり、「官邸から霞が関方向へ人の波が歩道から車道にあふれ」たとのことです。

 6月8日に行われた野田総理の会見は、「(大飯原発を)どーせ動かすんだろ。」という国民の不信感に対し、「その通りでございます」と認めたようなものでした。といっても、野田総理が正直に認めたわけではありません。例によって、意味不明な論理を並べた挙げ句結論だけは力んでみせるというスタイルでしたから、面食らった人も多かったのではないかと思います。

(野田総理の会見のテキスト)
http://www.kantei.go.jp/jp/noda/statement/2012/0608.html


 こういう大きな問題をまとめようと思うならば、正しいかどうかはともかくとして自分がどれだけ本気で考えているかという誠実さを示すことが一番の近道なのですが、野田総理やこの会見の原稿を起草した官僚にもそういう気持ちはさらさらないことだけははっきりしました。
 考えようによっては、これほど有権者をバカにした話もないわけで、だからこそ連日大勢の人がデモに加わっているのだといえます。

 自分が納得いかないこと、許せないと思うことに対し、このような行動を起こすことはとても意義のあることだと思います。これだけ大規模なデモが行われれば海外のメディアも注目することになり、ひいては野田政権の統治能力に対する疑念となっていくからです。これは政府に対する大きな圧力となります。

 考えてみれば、今までこういう動きがなかったために、政治家による国民を無視した行為が繰り返されてきたのだろうと思います。再稼働のニュースや菊池容疑者と高橋容疑者の身柄確保のニュースの陰で、今週は二つの重大な法案が可決されてしまいました。
 一つは、改正著作権法の修正案(違法ダウンロードの処罰化)であり、もう一つは「障害者(無神経な用語ですね)総合支援法」です。違法ダウンロードの処罰化については、すでに大勢の人が意見を述べているので今更私が申し上げることもないのですが、障害者総合支援法は、従来の「障害者自立支援法」をめぐる違憲訴訟と民主党政権による和解というこれまでの動きをまったく無視する形での法案となっています。

(障害者総合支援法成立:サービス利用料無料化見送り)毎日新聞
http://mainichi.jp/select/news/20120621k0000m010078000c.html


(NO.2613 怒り心頭!!障害者総合支援法の成立に関係団体が次々に抗議声明
 怒り心頭!!)大脇道場
http://toyugenki2.blog107.fc2.com/blog-entry-2464.html


 どちらの法案も、国会で満足に審議されたとはいえず、むしろ自民公明民主の三党による談合があったのではないかと思えるくらい形式的な審議を経て可決されてしまいました。
 こういう現実を目にすると、いったい国会議員は何の権利があってこういう好き勝手を繰り返すのだろうと思ってしまいます。
 そういうことを改めさせるためにも、今回のようなデモは効果あると思いますし、これを単発的なもので終わらせないようにするためには、四万人の参加者がそれぞれ自分の選挙区の国会議員に対しメールを送るというのも効果があるのではないかと思います。
by t_am | 2012-06-23 23:08 | その他
 セイヤさんに手紙を書くのもずいぶんご無沙汰してるような気がします。僕がこのブログを書くのは、世間でまことしやかにいわれていることについて、本当にそうなのだろうか? もっと別な見方があるのではないか、と思うからです。そういう諸々の出来事の中で、セイヤさんを思い浮かべながら書くのが、この「セイヤさんへの手紙」というカテゴリーの文章です。他のカテゴリーとの違いは、思いの強さの違いなのかなと自分では考えています。
 例によって、突然このような手紙を送りつけるご無礼をお許しください。


 福島第一原発の事故以来、僕たちはそれまであまり自覚することのなかった「結論を出したがる病」(これはカオル先生のご指摘だそうですね)に犯されているということに気づかされました。何が何だかよくわからないままという状態は人間を不安にさせるので、自分の中で納得できる論理を見つけたいという衝動にかられるのだろうと思います。むろん僕も例外ではないので、その点反省しなければならないとも思います。

 
 今回取り上げるのは、現在除名騒動の渦中にある桐生市議会の庭山由紀議員のブログです。著作権の問題がある(というよりは引用するのが面倒くさい)ので、リンクを掲載しておきます。どうかご覧になってください。

(むらさきつゆくさの会のおしらせ)
http://niwayamayuki.cocolog-nifty.com/blog/2012/06/post-c9e8.html

 このサイトには、市民会議 「むらさきつゆ草の会」というところが作成した講演会のビラの写しが掲載されています。(ブログのタイトルと団体の名称が微妙に異なるところがご愛敬ですね。)このビラには次のように書かれています。


普通「青色」の花を咲かせるムラサキツユクサが、微量の放射線の影響で突然変異を起こし「ピンク色」の花になります。微量なら安全・無視できると化学的根拠もなしに世間を支配していた放射線の危険性が明らかになりました。
桐生市内の各地でピンクのムラサキツユクサが観察されています。


 最初これを読んだときには、ムラサキツユクサの突然変異のことなどまったく知りませんでしたから、これは調べてみようと思ったのです。
 そこで辿り着いたのが以下のサイトです。


A(科学技術の「発達」を考え直す必要性がある
インタビュー: 原水爆禁止日本国民会議 市川 定夫議長)
http://www.gensuikin.org/gnskn_nws/0707_1.htm

B(放射能から内部被ばくを警告〜現地報告:ムラサキツユクサの雄しべの毛、突然変異を鋭敏に検出 [⑻放射能汚染を防ぐ、低学年のゆったり食事とレシピ])
http://38sera.blog.so-net.ne.jp/2012-05-16-1

C(ホットスポット、放射能の真実:100ミリシーベルト以下でも、危ないです! (その1)2.5ミリシーベルトでも突然変異)
http://onndannka.cocolog-nifty.com/blog/2011/09/post-74cc.html


 この3つのサイトに共通して書かれているのは、「ムラサキツユクサのおしべの毛が放射線によって突然変異を起こし、色が青からピンクに変わる(ことがある)」というものです。最初のブログに掲載されているビラを読むと、おしべの毛の色とは書いてありません。むしろ花の色が変わるのだと解釈するような書き方がしてあります。
 特にBのサイトには次のように具体的に書かれています。

 蕾にX線を当てると、突然変異で青色の遺伝子が障害を受け、ピンク色になることがあります。
 その蕾を11~15日後に顕微鏡で観察すると、雄しべの毛の一部がピンク色になり、突然変異したことが分かります。

 
 さらには、

 約96万本の雄しべの毛を調べ、820個の突然変異を見つけています。
 100ミリシーベルトどころか、2.5ミリシーベルトでも、突然変異が起こることが分かります。



 これを読むと、最初のブログに掲載されているビラに書かれていることと全然違うということがわかります。
 すなわち、

1)突然変異によって色が変わるのは花の色ではなく、おしべの毛の色である。
2)それもおしべの毛の色がすべて変わるわけではなく、ごく一部が変わる。
3)色の変化を確実に観察するには顕微鏡が必要である。

 ちなみに、X線の線量と突然変異率の間には正の相関関係がみられるグラフが掲載されていて、突然発生率が0.001(この数値が、パーセントなのかそれとも単に割っただけの数字なのかはわかりません。つまり突然変異の発生率が千分の1なのかそれとも千分の1パーセントなのかよくわからないのです。820÷96万から推測するとたぶんパーセントだと思うのですが・・・。こういう単位の扱い方は無神経だといわざるを得ません。)を超えるのはX線の線量が20ミリシーベルトの少し手前です。

 もっとも、これらのサイトが主張したいのは、自然に発生する突然変異を除外すると、線量が2.5ミリシーベルトのときに突然変異が発生するということのようです。(詳しく知りたい方はぜひ上記サイトをご覧ください。グラフが掲載されています。)ただし、そのときの突然変異の発生率がいくらであるかはよくわかりません。(不親切ですね。)

 こういうことを長々と書いても、読むのは疲れるでしょうし、書いている僕自身嫌になってきました。そこで、結論を書くことにします。

(結論)
 この実験でわかることは、ムラサキツユクサにX線を照射すると突然変異を起こすことがあり、その結果はおしべの毛の色の変化という形で現れる。


 AからCのサイトを読んで、確実にわかったことがこれです。これ以上でもこれ以下でもありません。
 思うに、ビラを書いた人もAからCのサイトを書いた人も「突然変異」という言葉の持つ悪いイメージを利用したいのでしょうね。しかも、ビラに至っては、放射線を受けたムラサキツユクサはすべて花の色が変わるかのような書き方をしています。もともとムラサキツユクサには花の色が青いものとピンクのもの、さらには白いものが存在するそうですから、ピンクの花が見つかったからといって放射線の影響であると決めつけることはできません。
 おしべの毛の色がピンクに変わることがあるという実験の結果が、どうやったら、放射線の影響を受けたムラサキツユクサは花の色がピンクに変わるということになるのか、僕には全然理解できません。
 たぶん、桐生市ではそれだけ多くの放射線が飛び交っているんだといいたいのでしょうが、それならば線量計を使って毎日計測したデータを地道に公表した方がよほど信頼性があると思います。もしかすると、突然変異を起こしているのは、このビラを書いた人の論理性の方なのかもしれませんね。


付記
 この実験で明らかにされている突然変異の発生率が高いかどうかといえば、まあ、こんなもんじゃないかというのが正直な感想です。突然変異が起こって、それが生物の身体に悪影響を及ぼすようなものであれば、免疫系による攻撃の対象となります。その攻撃を逃れたものだけが、たとえばガンになっていくわけであり、その可能性は(免疫系がきちんと作用していれば)かなり低いと考えてよいと思います。すなわち、突然変異=致命的なダメージというのは考え過ぎであるということです。
 ちなみに、人間の身体の中では、毎日およそ50個程度のガン細胞ができているそうですが、それらが必ずガンになるというわけではありません。

 
by t_am | 2012-06-13 23:39 | セイヤさんへの手紙
 6月8日首相官邸において野田総理による大飯原発の「再起動」に関する記者会見が行われました。

(野田総理の会見)
http://www.kantei.go.jp/jp/noda/statement/2012/0608.html


 これを読むかぎりでは、野田総理という人は人を説得するのが本当に下手な人だなと思いました。

「何だかんだ言っても、どーせ動かすんだろ。」

 口に出すことはなくとも、これが国民の大多数の気持ちでしょう。だからこそ、反対運動も盛り上がってきたわけです。

 このような局面では、どうやったら国民に納得してもらえるか、それを示すことができるかどうかで政治家としての資質が問われるといってよいと思います。そして、その点では野田総理は見事に失敗したといえます。

 野田総理は、大飯原発3号機4号機は「実質的には安全は確保されている」と言っておきながら、「政府の安全基準の判断は暫定的なものあり」、「最新の知見に基づく30項目の対策を」「期限を区切って実施するよう、電力会社に求めています。」と述べています。つまり、安全だといっているにもかかわらず、最新の知見に基づく対策がさらに30項目必要であり、その実施はまだ完了していないと認めているわけです。普通に考えれば、安全であると断言できるには、考えられる限りの対策が実行され、もはや修正すべきところはどこにもないという場合だと思うのですが、野田総理の考えはそうではないようです。

 おそらく、総理の言いたかったことは、(根拠を示すことはできないけれど)大飯原発は安全なんだけれども、念のため追加対策をやることにしたので安心してくれていいんだよ、ということなのでしょう。

 こういうのを「気休め」といい、他人を説得しなければならないときに気休めしか言えないというのは情けないと思います。


 野田総理の「再起動が必要である」という判断の2番目の根拠は、「計画停電や電力料金の大幅な高騰といった日常生活への悪影響をできるだけ避ける」というものです。これに対しては、どなたかが「消費税増税が日常生活へ及ぼす悪影響はどうなんだ」とツイートしておられたように、詭弁であると私は思います。
 すでに、東京電力では家庭や中小企業向けの電気料金を大幅に値上げすることを決めているわけですが、野田総理がこれに対して待ったをかけたという話は聞きません。電力料金の大幅な高騰が日常生活に及ぼす悪影響を本当に憂えているのであれば、東京電力に対して、電力料金の値上げはするなという発言があって当然だと思いませんか?

 「私は国政を預かるものとして、人々の日常の暮らしを守るという責務を放棄することはできません。」と、野田総理は述べました。感動的な言葉だと思いますが、その割に軽い感じがするのは否めません。なぜならば、野田総理が決して自分の本音を語ろうとしないからです。
 
 「(大飯原発は)実質的には安全は確保されている」、「消費税増税は待ったなし」、「福島第一原発の事故は収束した」という野田総理のこれまでの発言をみると、どれもその根拠をきちんと説明していないことがわかります。(福島第一原発の事故が収束したという判断の根拠は冷温停止「状態」にあるということでしたが、冷温停止というのは正常な原子炉に対して用いられる用語であって、破損して放射性物質の放出が止まっていない状態の原子炉に対してなぜ「事故が収束した」といえるのか不思議でなりません。)

 福島第一原発の事故以来、政府に対する国民の信頼は地に墜ちました。政府が今しなければならないのは国民の信頼を回復させることなのですが、やることなすことすべて逆の方向に作用してきたように思えます。その理由は、騒ぎをこれ以上大きくしないようにするにはどうしたらいいか、そればかりを考えて行動してきたからであり、国民を納得させる努力を怠ってきたことにあります。

 政治家の役割は国民を納得させること。これは橋下市長が以前ツイートしていたことです。私が大阪市民であれば、橋下市長に投票しようとは思いませんが、こういう指摘ができるのは流石だと思います。

 どうやら野田総理という人は、政治家であるよりも官僚であることのほうに向いているようです。官僚の世界では、問題に対する回答はあらかじめ用意されており、その妥当性はいちいち議論する必要がないという空気のようなものがあるように思います。というのは、官僚の間では判断基準となる価値観が一致しているからです。
 「自由競争」、「利益の最大化」、「コストカット」、「自己決定自己責任」、「経済成長」。ビジネス誌に出てくる用語を一通り並べると、彼らの価値観を言い表すことができるのであり、こういうところに軸足を置いて野田総理の発言をみると、これほどわかりやすい人も珍しいと思います。前任者の管直人は権力に執着するきらいが強く現れていましたし、鳩山由紀夫は現実よりも夢想によって発言する人でした。ですから、野田佳彦という人はたぶん「いい人」なんだろうと思います。そして、「いい人」というのはえてして「ものごとが見えない」という欠点の持ち主でもあります。
 おそらく野田総理にしてみれば、これらの価値観は自明のことであり、他人も自分と同じ価値観の持ち主であると思いこんでいるのでしょう。ですから、この人にとっては、自分の判断の妥当性を証明するのは苦手なのであり(したことがないから)、むしろ判断を実施することの方に関心が向けられているのだと思います。

 
 日本の原発がすべて停止した原因は、もう一度東日本大震災クラスの災害に見舞われたら安全といえる原発はひとつもないのではないか、という疑問と不安にあります。
 まずいと思うのは、原発事故のリスクをどのように理解するかが曖昧になっていることです。たとえば、福島第二原子力発電所では津波による浸水はありましたが、大規模事故を起こすまでには至りませんでした。また女川原子力発電所は津波による被害は免れたわけです。そうすると、この二つの原子力発電所は、今の日本で災害に強いことが実証されているただ二つの原発であるということになり、再稼働にもっとも近い位置にあると考えることもできるのです。
 このように、原発によって立地状況も異なれば設備の耐震性や築年数も異なるにもかかわらず、すべての原発が同じレベルで扱われているというのが現状です。ちょっと異常な状態にあると思いますが、そのような雰囲気が漂っている中では、科学者や技術者もこの原発は安全であるという判断ができるものではありません。

 実際問題として、科学者や技術者が安全を保証してくれるのであれば政治家の出る幕はありません。しかし、現実はそうではないのですから、原発の再稼働については政治家が判断しなければならないことになります。
 その際に重要なのは、結論がどのようなものであれ、国民を納得させることができるかどうか、この一点に尽きます。どうせ、どちらが正しいのかは誰にもわからないのですから。
 したがって、国民を納得させるためには、政治家自身がこの問題についてどこまで突き詰めて考えているかがポイントとなります。その点、野田総理の場合は最初から結論が出ているわけですから、他人を納得させるだけの材料を自分の中で練り上げるというプロセスが欠落してしまいました。このことは、今後山場を迎える消費税の増税問題でも同じであり、TPPへの参加についても同様です。
 国民を納得させることができないという、政治家としての資質を欠いた人がこの国の舵取りをしているというのは極めて不幸なことであると思います。

付記
 原発の再稼働に対する反対運動は、政府による安易な決定を許さないという意思をアピールしたことになったので、ある程度の効果はあったと思います。ただし、これに対する政府の対応は十分であったとはいえません。政府の事故調査委員会の最終報告がまとまっていない段階で、野田総理が「原発の安全性は実質的には確保されている」と判断したのはなぜなのかわかりません。想像するに、考えられる限りの安全対策を講じることにしたというのがその理由なのでしょう。けれどもそれらは、本来であれば、事故の発生前にやっておくべきことでした。
 やるべきことを怠り、そのままにしておいたことが、原発事故の要因となったことは、広く知られていることです。政府に対する不信感はこういうところにも根ざしているのですが、政府首脳には国民の不信感をぬぐい去ろうという気持ちは薄いように見受けられます。
by t_am | 2012-06-10 08:38 | その他