村上の「町屋の人形さま巡り」
(享保雛と御所人形)
(古今雛) 比較的時代が新しいせいか享保雛に比べ写実的な顔立ちになっています。
(歴史の古い町屋では人形が次第に増えていきます)
(打ち掛けと人形をいっしょに飾っているお宅もあります)
(御殿飾り その1)段飾りとは異なる飾り方があることを今回初めて知りました
人形と建物のスケール比が合わせるようにつくられています。(部屋の右側に見えるのは屏風です。)
(御殿飾り その2)
(ちょっと変わった組み合わせ)中央に翁と媼がいます
(貝合わせ)貝と人形は現代のものですが、顔立ちがきれいですね
(竹田人形と加藤清正人形)人形が見得を切っているのが面白い
(大浜人形)瓦職人が焼き物でつくった人形
(押し絵)布の切れ端でつくった絵です。立体感があるのが特徴です
(陶器の人形)
(市松人形と聖徳太子)熊倉聖祥 作
(漆を塗り重ねてつくった像と盆)とても手間のかかるつくりかただそうです
また、同じ時期に村上市郷土資料館(おしゃぎり会館)では「城下町村上に伝わる雛人形展」も開催されています。町屋が商家であるのに比べ、こちらの方は旧村上藩主の家に伝わる雛人形や家老職の家に伝わる雛人形などが展示されています。さらに、皇太子妃の実家が村上藩士だったことから、皇太子のご成婚雛などの皇室にゆかりのある品々も展示されています。
(村上藩主内藤家の雛人形)
(村上藩家老の家の雛人形)
(雛人形といっしょに飾る道具)
江戸時代は、こういう精巧な工芸品をつくる技術が発達した時代でもありました。
(皇太子殿下のご成婚雛)
(堆朱の技法でつくられた二斗杯)
城下町といっても五万石という比較的小さな規模のまちですから、公開している町屋(店舗)のある地域も固まっており、1日かけて歩けば74軒ある展示会場のすべてをまわることも不可能ではないと思います。おしゃぎり会館以外は無料で公開されており、きちんと挨拶して入って行けば、どの店でも快く迎えてくれ、質問にも気軽に答えてくれます。また、中にはお茶を振る舞って下さるお店もあり、歩き疲れが癒される思いがします。
このイベントが始まった頃は、まさか江戸時代から伝わる人形であると知らずに飾っていた家も多く、観に来た人形に詳しい人から教わって初めて知ったというお話しを何件かの家で伺いました。この催しも今年で14回目となるそうですから、お店によっては専門のガイドさん顔負けというくらい説明の上手な方もいらっしゃいます。
雛人形といえば、七段飾りくらいしか知らなかったのですが、今回村上へ行って初めて御殿飾り雛やつるし雛というものもあることを知りました。さらに、陶器の雛人形というのも初めて見ました。(これらの写真は後で掲載しておきます。)それというのも、これだけ多くの人形をまとめて観る機会があったからなのだと思います。
なお、古い人形が多く、特に着物などは修繕がきかないこともあって、フラッシュ撮影はお断りとしているところもあります。写真を撮るときは店の人に断ってから撮るようにしましょう。
(参考:ひな人形の種類))
http://www.town.nakayama.yamagata.jp/gyosei/bunka/bunkahinaten.htm