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カクレ理系のやぶにらみ

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時間のある方はお読みください。軽い気持ちで読み始めると頭が痛くなります。

ジュンコさんへの手紙  肯定する文体

 辻村深月さんが直木賞を受賞しましたね。今回が三度目の正直になるのでしょうか。好きな作家だけにとても嬉しく思います。

 辻村深月さんの受賞作はまだ読んでないのでなんともいえませんが、この人の作風というか、意識の底には「人間を信じたい」という思いがあるような気がします。だから、同じ思いを持つ人は辻村さんの作品に惹き付けられていくのでしょう。いい方を変えれば、こういう時代だからこそファンが多いのだろうと思います。

 この「人間を信じたい」という思いは、大野更紗さんやこうの史代さんにも通じるような気がします。
 男という生き物は、自分の主張を押し通すために議論から逃れられない生き物です。大阪のあの人のように、たぶん死ぬまで議論してるのではないかと思う人も世の中にはいます。
 それはそれでいいのですが、議論というのは、ともすれば相手の主張の否定が目的となってしまいます。本当は、自分と相手の異なる主張の中で妥協点を見いだすという共同作業が議論なのですが、そうは思わずに勝ち負けでしか理解できない人が多いのも事実です。

 ここにあげた三人の女性の作品に共通するのは、いずれも否定ではなく肯定する文体で書かれているということです。機会がありましたら、ぜひ読んでみてください。お声がかかれば、可及的すみやかに三人の作品を持参することもやぶさかではありません。

 また時間をつくってゆっくりとお話できるといいですね。その日を愉しみにしています。
by t_am | 2012-07-18 22:15 | ジュンコさんへの手紙