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カクレ理系のやぶにらみ

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時間のある方はお読みください。軽い気持ちで読み始めると頭が痛くなります。

うさんくさい言葉   「起爆剤」(1)

 最近あまり耳にしなくなりましたが、「起爆剤」という言葉がかつては多用されました。


「起爆剤」
 他人をそそのかすときに使われる言葉。自分が提案するイベントや新たに建築される施設の正当性を強調するために用いられる。起爆剤があっても爆薬がなければ空振りに終わるという単純な事実が忘れられている場合が多い。したがって、起爆剤という言葉に飛びつくのは、そうなってほしいという人々の願望がそうさせるのである。人間は、自分が見たいと思うものを見て、自分が聞きたいと思うものに耳を傾ける。そういうときに「起爆剤」という言葉は殺し文句となる。


 起爆剤のなれの果てがどういうものかは、日本の各地に残っているテーマパークの残骸を見ればわかります。もともと爆薬のないところに起爆剤を持ってきても、空振りに終わるのは火を見るよりも明らかです。したがって、もしもあなたが起爆剤という言葉を聞かされる立場になった場合、点火されるはずの爆薬がどこにあって、それはどのようなものなのかを相手がきちんと説明をしているかを見極めた方がよいと思います。それらをきちんと示しており、さらにあなたが納得できる内容であれば、相手を信用してもよいと思いますが、そこまで親切に説明してくれる人はほとんどいないはずです。なぜなら、彼らの目的はあなたに自分の提案を受け入れさせることであって、自分の提案があなたに恩恵をもたらすとは信じていないからです。

 詐欺師がつけこむのはあなたの中にある願望です。詐欺師はあなたの願望を敏感につかみとって、それが実現したときの甘美な幻想を見せてくれます。その心地よさゆえに人は自ら進んで騙されるのです。現実はもっとシビアでハードでリスクに満ちています。ところが、現実から目を背けたいという気持ちは誰もが持っているものですから、詐欺師はそこにつけこみます。けれども彼らが責任をとることはありません。いつの間にか彼らは姿を消してしまい、あとには負債を抱えて呆然としたあなただけが残されているというわけです。
by T_am | 2011-11-08 00:32 | その他