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カクレ理系のやぶにらみ

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時間のある方はお読みください。軽い気持ちで読み始めると頭が痛くなります。

スキャナのある生活

定期的に購入している雑誌が私にもあって、それをなかなか捨てることができずに困っています。というのは、一度読んでも、「この記事はいつかまた読みたくなるかもしれない。」そう思うと捨てられなくなるのです。(週刊誌や新聞は平気で捨てられるのですから、きっと週刊誌や新聞よりも高い値段がそうさせるのでしょう。-付記1)
 それでも溜まってくるといくら雑誌といえども場所をとるものですから、2年に1度くらいの割合で蛮勇をふるって捨てていました。
 そうこうするうちに、パソコンに接続する個人向けのスキャナが価格の割に高性能になってきたので、フラットベッド型のスキャナを買って使っていました。蓋をパカッと開けて、原稿をセットして、ウィーンとスキャンするというタイプのスキャナです。ここ数年はプリンタと一体になっているモデルもあるので、お持ちの方も多いのではないかと思います。
 ところが、このフラットベッド型のスキャナというのは、性能はよいのですが、1回ずつ手作業でスキャンしなければならないという欠点があり、結局おっくうになってまた雑誌が溜まり始めるということになってしまいました。

 今年になって、これではいかんと一念発起し、いっそ割り切ることにしたのです。それは、今まで雑誌を開いてスキャナにかけていた(その間手で押さえておく必要がある)のをやめて、スキャナにかけたいページをカッターで切り取り、1枚ずつスキャナにかけることにしたのです。(雑誌が薄い紙を使っている場合、裏写りすることがあるので、それを防止するための黒い厚紙は以前から用意していました。)
 このやり方だと、毎回雑誌を手で押さえる必要がなくなるので、原稿が変な方向に傾くということもなくなります。それでも、1枚のページをスキャンするのにおよそ30秒程度の時間がかかっており、ある程度まとまったページをスキャンすると、それだけで2時間くらい経っていました。
 そのようなことを繰り返しているうちに、ある日雑誌をカッターで切り取っていたところ、力を加えすぎたせいか、雑誌がばらばらになってしまったことがあります。それで初めて気がついたのですが、かえってその方がきれいにページを切り取ることができるのでスキャナに起きやすいことがわかったのです。
 そうなると、あとはスキャナにかける時間だけが問題として残ります。そのとき、実に運のいいことに、個人でネットで大量のページをスキャナにかけて保存するにはどうしたらいいかということを紹介しているのを見つけたのです。(付記2)
 そこで紹介されていたのは、裁断機と自動原稿送り装置のついたスキャナを組み合わせるという方法でした。裁断機を用いれば正確できれいにページを切り取ることができますし、自動原稿送り装置のついたスキャナは毎回原稿を手作業でセットする必要もありません。これならば大幅に時間を短縮することができそうです。
 そこでしばらく検討した結果、私が選んだのは、裁断機は見送り、スキャナはCanonのDR-1500 という製品を購入することでした。というのは、裁断機を用意するほど大量のページをスキャンするわけではないこと、同じ理由でそこそこのスピードがあればそれで充分だと思ったからです。不必要な性能を備えた製品を高いお金を出して買っても仕方ありません。
 ただし、スキャナの上位モデルにはAdobe Acrobat がバンドルされている(Canonの場合は前バージョンのAcrobat standard 8 がバンドルされています)ので、Acrobatをもっていない人はあえて上位モデルを買うという選択肢もあります。というのは、Acrobatは単体で買うと3万円くらいするので、バンドルされたスキャナを買った方が得だからです。
 
 私が購入したCanonのDR-150のライバル製品は、富士通のScanSnap S-130 になります。
ScanSnap の方が少し値段が安かったのですが、読み取り速度が毎分8枚(裏表だと16面)に対し、DR-150は読み取り速度が毎分10枚(裏表だと20面)という点が魅力的に思えました。見た目もDR-150 の方がよかったというのもあります。

 実際に使ってみて、これだけ小さな本体によくこれだけの機能を持ち込んだものだと関心しました(これはScanSnapであっても同じだと思います)。それに何といっても読み取り速度の速さは感動的です。以前は、家内制手工業のようにしてやっと1ページ(両面)1分という時間がかかっていたのですが、DR-150 の場合はその10倍のスピードで作業差終了します。わが家にもやっと産業革命が訪れたかという印象を持ちました。

 ちなみに、スキャナをかけるときの解像度は300dpiないと見た目がきれいになりません。それをPDF形式でパソコンに取り込んで、Acrobat を使って不要なページ(横書きの雑誌の場合、見開きの左側のページから記事が始まります。DR-150は両面同時スキャンを行うので、その裏側にあるページもいっしょにスキャンされてしまいます。このため最初と最後のページが余分になるのです。)を削除して、OCR機能を使って透明テキストを貼り付けてから保存しています。
 そうやってパソコンに取り込んだ記事で外出先でも読みたいものがあれば、ストレージサービスのDropbox を使ってiPhone に送っています。(メールに添付して送ろうとしてもメールサイズは1メガまでという制限があるので、大きなファイルを送ることはできないのです。SDカードを接続することができないiPhoneでは、このようにストレージサービスを介さなければ大きなファイルを持ち歩くことはできないのですが、これでiPhoneもやっと情報端末らしくなってきました。)

 そこで、雑誌の記事をPDFファイルにしてハードディスクに保存することの意味について考えてみました。
 雑誌のままとっておくことの不便なところは、場所をとるうえに、その記事を読みたいときはそれが掲載されている雑誌を探し出さなければならないということです。
 一方透明テキスト付きのPDFファイルにしてハードディスクに放り込んでおけば、読みたくなったらキーワードで検索できるので探し出す手間が省けるというところが大きなアドバンテージとなります。しかも電子データですから、ファイル数が増えても場所をとることもありません。
 しかし、何よりも大きなメリットは、いつでも読むことができるという安心感ではないかと思います。せっかくPDFファイルにして保管しても、もしかすると読まないことだってありうるのですが、そのときは自分で反省すればいいだけのことです。
 一般論になりますが、データベースの価値はどこからくるのかというと、それは蓄えられている情報の件数によって決まります。300冊の蔵書がある図書館と30万冊の蔵書のある図書館とでは、どちらの方が利用価値が高いかおわかりでしょう。しかし、個人がその30万冊の本をすべて読むのは不可能です。では、絶対に読破できないことがわかっていながら、人間はなぜ蔵書の多い図書館を選ぶのかといえば、そこに自分がまだ知らないけれども自分にとって有益になる本があるかもしれないと期待できるからです。
 雑誌の記事をPDF化してハードディスクに放り込んでおくというのも、たとえ今は斜め読みできちんと理解していなくても、将来の自分にとってそれが有益な情報になるかもしれないという期待ができるからです。
 そうであれば、それをいつも持ち歩きたいというのは当然の欲求であるということになります。そういえば、iphoneを持っていなくて、雑誌の記事をPDF化してもパソコンでしか見ることができないという環境であれば、これほど熱心にスキャナを使うこともなかったということに、今気づきました。

 もしも、読者の中に、雑誌や本の中身を電子化したいと考えておられる方がいれば、最低限次のものを用意する必要があり、今回のまとめとしておきます。

1.パソコン
2.自動原稿送り装置付きのイメージスキャナ(Canon DR-150 かScanSnap S-130 )
3.PDFファイル編集ソフト(Acrobtが本家ですが、他社からもっと安いものも出ています)


 以下は、それを持ち歩きたいという人の場合です。
4.スマートフォン
5.DropboxやEVERNOTEなどのストレージサービス・ソフト


 大量の紙を一度にスキャンする人という人の場合
6.裁断機(切り口が正確できれい)
7.スキャナの上位製品



付記1
 捨てても惜しくない金という意味の言葉で「たばこ銭」というのがあります。これくらいの金額であれば惜しいと思わずに使えるということですから、週刊誌の価格設定はたばこの金額に合わせているという話を聞いたことがあります。これなら、帰宅途中の駅の売店で気軽に帰るということなのでしょう。しかし、そのたばこも度重なる増税によって、「たばこ銭」いう言葉そのものが死語になってしまったようです。

付記2
 人生というのはよくしたもので、自分が必要とするときにそれがちゃんと目の前にあらわれてくれるという経験をこれまでに何度もしています。だから、あまり焦ってもしかたないと割り切ることができるようになったのですが、最近ビジネスマンの中に増えてきた「いつまでにするんだ?」といって期限を切らせようとする輩とは相性が悪いといえます。世の中自分の力だけでどうにもならないことだってあるでしょう? そういうものにまで期限を切らせようというのですから、友達にしたくないタイプの人だと思っています。
by T_am | 2010-10-10 23:40 | その他