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カクレ理系のやぶにらみ

tamm.exblog.jp

時間のある方はお読みください。軽い気持ちで読み始めると頭が痛くなります。

私のせいじゃない

 民主党の総括両院議員総会が開かれ、参議院議員選挙敗北の総括案が執行部から示されました。これに対し、出席した議員からは菅総理の責任を追及する声が噴出したことが伝えられています。要するに選挙で負けた責任をとって辞任せよというものです。テレビの報道番組でも紹介されていましたからご覧になった方もいらっしゃることと思います。
 総会の様子がわかるビデオ配信は以下のアドレス。

http://www.dpj.or.jp/news/?num=18636


 しかし、総務省が公表している参議院選挙の得票結果をみると、民主党の得票数は選挙区・比例代表ともに自民党よりも多いのです。にもかかわらず獲得議席数では民主党44議席、自民党51議席と自民党の方が多いのですから、これは選挙の戦術に誤りがあったと考える以外、合理的な説明ができません。


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 総得票数で自民党よりも少なかったというのであれば菅総理の責任が追及されるのは当然ですが、前回(平成19年)の参議院選挙よりも得票数を減らしたとはいえ、それでも自民党の得票数よりは多いのです。
 もっとも、前回よりも総得票数を減らしているのだから、その責任が問われるべきだという意見もあることと思いますが、それについては、前政権・前執行部との連帯責任であると考えるべきです。鳩山・小沢は既に辞任して責任をとっているのだから、残った菅・枝野が責任をとるべきだという理屈もあるかもしれません。その代わり、程度の低い連中が集まっている政党だと思われることを覚悟しなければならないでしょう。

 そう考える理由は3つあります。

 第一に、こういうお家騒動は自民党政権時代にさんざん繰り返されてきたのであり、そのことに国民は辟易していること。その結果短命政権が続き、その場しのぎの人気取り政策が行われ、長期的な視野に立った政策がとられにくくなることがあります。
 2番目の理由は、小沢前幹事長のカネの問題で野党が国会への証人喚問を要求したときに、民主党は頑として拒みました。野党時代であれば、同種の問題には必ず証人喚問を要求していたにもかかわらず、身内を起こした問題にはしらを切り通したことで、やってることは自民党よりもひどいじゃないかとしらけた国民もおおいのですが、そのことに対して、これはおかしいんじゃないかという声が民主党の内部からどれだけ上がったというのでしょうか?
 したがって、政治とカネの問題で国民に不信感を与えたということに関しては民主党議員の全員が連帯して責任を負うべきです。そこのところを頬被りして、問題を消費税のことにすり替えて菅総理の責任を追及するというのは、やり方が汚いと思います。
 3番目の理由は、枝野幹事長が就任して1ヶ月かそこらで参議院選挙が行われたのですから、この短い期間で幹事長としてどれだけのことができたというのか、それを考えなければならないということです。選挙の大方針は既に決まっており、それに基づいた候補者の擁立が進められてきたなかで、今更全部白紙にして一から作戦を練り直すという時間などなかったのです。
 昨年民主党が大勝した時点でのムードが持続していれば、今回の参議院選挙でも民主党は大勝したはずです。そのための作戦を練っていたのですから。今回の選挙の敗因を分析するならば、当時とは明らかにムードが変わっているにもかかわらず、作戦の大方針を転換しなかった前執行部の判断ミスを原因とすべきなのです。
 枝野幹事長の無能を指摘する声もありますが、就任後1ヶ月程度で何ができるというのか、そこのところをよく考えてから発言すべきでしょう。

 議員総会の終わり頃になって石井一議員が次のような意味の発言をしています。

「菅一人。枝野一人に責任を押しつけるのは気の毒だと思う。前執行部の鳩山・小沢・石井等もすべて執行部にあった者の連帯責任」(中略)「比例代表の得票数は民主党が一千八百万票、自民党は一千四百万票だ。国民はまだわれわれを見捨てていない。」(中略)「今日のような会合をやっていたのでは、自らガバナビリティの政権担当能力のない政党だと国民に示している。」(中略)「執行部の今日の案は差し戻し、こういうことをしたいのだという案を出してもらいもう一度議員総会を開く。、そのときは国民の前で晒し者にするのでなく、非公開。その代わり徹夜をしてでも議論する。その上で9月の代表戦で議員の意思を問えばいい。」(中略)「これ以上怒りを発揮させるのはやめよう。われわれはプライドある与党の第1党だということを考えてやってください。」

 発言の中で石井議員は、政党にとって政策こそが大事なのだという趣旨の発言をしています。権力闘争にファイトを燃やす議員の多い中で、こういうまっとうな考え方をする議員が民主党の中にもいることを知ってちょっとだけ安心しました。
by T_am | 2010-08-01 11:37 | その他