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カクレ理系のやぶにらみ

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時間のある方はお読みください。軽い気持ちで読み始めると頭が痛くなります。

長妻厚生労働大臣をめぐる正反対の報道

 このところ長妻厚生労働大臣の管理手法をめぐる報道が続いています。ご覧になった方も多いことでしょうが、批判的な報道もあれば肯定的な報道もあり、マスコミの姿を如実に現していると思いますので、以下思ったことを述べます。
 その前に記事を見比べてみましょう。著作権の問題もあって引用は憚られますので、出典を掲げておきます。

(長妻大臣に批判的な記事)
2010年7月28日付 asahi.com
厚労省局長、独法研究職に 長妻大臣「降格ではない」
http://www.asahi.com/politics/update/0723/TKY201007230667.html

2010年7月28日付 共同通信
長妻流厚労省人事に疑問の声 子ども手当の局長ら更迭
http://www.tokyo-np.co.jp/s/article/2010072601000526.html?ref=rank

2010年7月29日付 J-castニュース
「一番上司にしてはいけないタイプ」 長妻厚労相「役人いじめ」の中身
http://www.j-cast.com/2010/07/29072262.html
http://www.j-cast.com/2010/07/29072262.html?p=2  (2回に分けて掲載)


(長妻大臣に肯定的な記事)
2010年7月27日 日刊ゲンダイ
やるじゃないか長妻大臣 
http://news.nifty.com/cs/headline/detail/gendai-000120436/1.htm


 このように、私がみただけでも、長妻大臣に批判的な記事が3本(後になるほど舌鋒が鋭くなる)、肯定的な記事が1本ありました。

 批判的な記事に強調しているのは、長妻大臣の管理手法に問題があるというものであり、パワハラまがいの行為を繰り返す独裁者というイメージで記事がつくられています。「ミスター年金」と呼ばれ、鳴り物入りで厚生労働大臣に就任した割には、今まで目立った成果があがっていないこともあるのでしょう。長妻大臣を叩いてもどこからも文句は来ないと読んだのか、こども手当の担当局長が更迭された出来事と省内のアンケートの結果が三役に厳しい内容だったことから、一気に批判が噴出したように思えます。
 これらの記事の巧妙なところは、書いてあることは事実でありながら、意図的に触れられていないところがあるという点です。つまり、事実のうち、自分が主張したいことに沿った事実だけを取り上げ、そうでないものは無視するという手法がここでもとられているのです。
 そのことは、長妻大臣に好意的な日刊現代の記事を読めばわかります。

 こういう情報は内部からのリークによって始めてわかる種類のものです。長妻大臣が煙たくて仕方ない厚生労働省の官僚が懇意にしている記者にリークし、マスコミがそれに飛びついたと考えるのが妥当でしょう。ただし、厚生労働省の内部も一枚岩ではないために、いろんなグループがあるのでしょう。大臣に批判的なグループもあれば、そのグループに反発している別なグループもあり、それが日刊ゲンダイの記者に違った情報をリークしたと考えるのが、もっとも自然であるように思えます。

 それにしても、朝日・共同・J-CASTニュースの記者たちの単純さは、これが本当にジャーナリストなのだろうかと疑ってしまいます。というのは、これらの記事に書かれている上司のワガママ(パワハラといっても間違いではありませんが)は、日本中至る所で行われていることです。そこに勤務する部下たちにとっては重大な出来事でしょうが、マスコミに告げ口しようという根性が卑しいと私は思います。そういう人間でも管理職が勤まるというのは、その組織の問題にすぎません。そういう管理職はいずれ馬脚を現すか罰が当たることになっていますから、不幸にもそういう人の部下になっても、いずれいなくなってしまうのですから、それまで我慢するか、あるいは辞職覚悟で戦うかのどちらかしかありません(第三の手段として、そういう管理職の幇間になる方法もあります)。だから、第三者にとってはどうでもいいことなのです。

1.すぐれた人格を持った有能な指導者
2.すぐれた人格を持った無能な指導者
3.有能であるけれども人間性に問題のある指導者
4.人間性に問題があってしかも無能な指導者

 組織のトップとしてどのタイプが望ましいかといえば、もちろん1に決まっています。しかし、このタイプは滅多にいるものではありませんから、やむをえず3のタイプが望ましいといえます。2は頼りになりませんし、4は最悪です。
 軍隊や行政のようにトップの決断が大勢の人に影響を与える(軍隊の場合は兵士の生死を左右する)のですから、人間性はともかく、まず有能であることが求められなければなりません。
 長妻大臣がどのタイプであるかは知るよしもありませんが、その人間性における欠点をあげつらって大臣として失格であるかのように報道するのは、その記事を書いた人間が小中学生レベルの知性しか持ち合わせていないということを自らカミングアウトしているようなものです。
 そういう人間に記事を書かせて紙面に掲載する新聞のことをイエローペーパーと呼び、社会的にはあまり高い評価を受けない(その代わり新聞が売れるのは間違いありません)ということになっています。
 朝日新聞は過去に何度も捏造記事を掲載したことがあるので今更驚きませんが、通信社がこういう記事を配信するようでは、これから先この通信社の配信記事を読むときは注意した方がいいように思います。

追記
 パワハラ社長がいる民間企業では、社員は社長が交代するまで我慢するしかないのですが、省庁の場合、選挙によって大臣は替わるのですから、民間よりもはるかに恵まれていると思います。それでも、こういう陰謀が企てられるのですからよほど暇な職場なのかもしれません。そういえば、厚生労働省というところは薬害訴訟をおこされても自ら非を認めるということのない組織です。それどころか、敗訴しても控訴することで問題の解決を意図的に遅らせて被害者を苦しめてきた官庁なのですから、厚労省の官僚が大臣によるパワハラに遭っていると聞いてもあまり同情する気にはなれません。
by T_am | 2010-07-30 00:36 | その他