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カクレ理系のやぶにらみ

tamm.exblog.jp

時間のある方はお読みください。軽い気持ちで読み始めると頭が痛くなります。

双頭の蛇

 今夜のNHKニュースで、支持率の低下に加え社民党が連立を離脱したことを受けて、民主党役員会が開かれ今後の対応を小沢幹事長に一任したということが報道されていました。
 このままでは参議院選挙を戦えないので、鳩山総理に責任を押しつけて退陣してもらおうという意図が明かです。一般の組織ではトカゲのしっぽ切りということが行われますが、自民党政権時代から、政界では頭をすげ替えるということが常識となっているようです。

 民主党国会議員の皆様は新聞をきちんと読む習慣がないようですが、低下しているのは内閣支持率だけではありません。民主党の支持率も下がっているのです。ついこの間行われた共同通信社の世論調査では、民主党支持率はついに自民党支持率と逆転してしまいました。

(共同通信社の世論調査)
鳩山内閣の支持率  19.1%
民主党支持率    20.5%(前回-3.6%)
自民党支持率    21.9%(前回+3.2%)
普通に行われています。

http://www.47news.jp/CN/201005/CN2010053001000328.html


 世論調査というのは芸能人の人気投票のようなものですから、上がったり下がったりするのが当たり前なのですが、すぐ後に選挙が控えているとなると無視するわけにはいかないようです。
 たしかに、内閣発足後8ヶ月あまりでここまで支持率が低下したというのは鳩山総理自身の発言のぶれと、それを逐一もらさず報道してきたマスコミがもたらしたものであるといってよいでしょう。
 しかしながら、民主党支持率の低下となると話は別であり、それまで鳩山総理のせいにするのは適切ではありません。実際のところ、前回の衆議院選挙で民主党が大勝したのは、自民党とは違う政治をしてくれるだろうと有権者が期待したからにほかなりません。ところが与党となって8ヶ月経ちますが、どうもやっていることは自民党時代と大差ないのではないかということに有権者が気づき始めたのが今回の民主党支持率低下の原因であるといってよいと思います。

小沢幹事長自身のカネにまつわる疑惑
輿石参院会長の自宅の土地の農地法違反
国会での強行採決

 そういえば輿石参院会長は支持母体である山梨県教職員組合が2004年の参議院議員選挙の際に山梨県の小中学校の教員から組織的に選挙資金を集めていたことが明らかになり、幹部ら2人が政治資金規正法違反で罰金30万円の略式命令を受けました。そして、山梨県教育委員会は教員24人に対し停職などの懲戒処分をしたのですが、輿石氏自身は関与を否定しています。
 また、郵政改革法案については5月28日、委員会での実質審議がわずか1日であるにもかかわらず衆議院総務委員会で可決されました。この日は普天間問題を大々的にマスコミが取り上げた日ですから、その間隙を縫って可決したといわれても仕方ないといえます。このあたり、自民党が行ってきた国会対策とそっくりであり、政権が替わっても何も変わっていないといえます。

 おそらく数日中に小沢幹事長は、鳩山総理に対して辞職を促すものと思われますが、それで問題が解決され参院選を何とか戦えると考えているのであれば、その頭の悪さは救いがたいといえます。
 有権者が見放しているのは、民主党が自民党と同じようなことしかやっていないからです。いい加減、そのことに気づいてもよさそうなものですが、首相にすべての責任を押しつけて退陣させることで与党であり続けようとする姿勢は自民党のそれと何ら変わりません。こういうことを続けている限り、民主党の支持率が上昇することはありません。

 ところが選挙とは不思議なものであり、有効得票の中でもっとも得票の多い候補者が当選するということになっています。たぶん今度の参議院議員選挙の投票率はかつてないほど低いものになると思われます。前回の衆議院選挙では支持政党を持たない人でも民主党に投票しましたが、今回は投票したい政党がないというのが無党派層の本音であると思われます。
 そうなると組織票を握っている候補者ほど有利になりますから、民主党候補者たちがそこそこ善戦するのではないかとも思われるのです。
 たとえドングリの背比べであっても、もっとも得票数の多い候補者が当選することになっている以上、当選してしまえば「国民の信任を受けた」と言い張ることも可能になります。まして参議院の場合解散がないのですから、6年間は議員の座に居座ることができるのです。
 政権党に対しこのような比喩を用いるのは気が引けるのですが、民主党という政党は双頭の蛇のようなものであり、一方の頭だけをすげ替えてももう一方の頭が残っている限り、いつまで経っても双頭の蛇であることに代わりはありません。
 この夏の参院選挙で無党派層が棄権することは、組織票を握っている政党にとっては願ってもない事態であるといえます。大げさにいえば、日本の民主主義は大きな危機を迎えているといえるのですが、そうかといって、今更自民党に投票する気にもなれないという有権者が多いのも事実でしょう。
 
 私自身は投票所に足を運ぶつもりですが、たぶん誰の名前も書かないでそのまま投票箱に入れることになると思います。いわゆる無効票となるわけですが、当選者よりも誰の名前も書かれていない白票の方が多い。そういう異常事態が起こった方がかえっていいように思うのです。
 たとえ当選したとしても、得票数よりも不信任の白票の方が多かったという事実は消えません。

「私に投票してくださった有権者のためにも一生懸命頑張ります。」

 すくなくともこういう図々しいことはいえなくなります。なぜなら不信任の白票の方が多いのですから。
 もっとも、さらに厚かましい人であればこのように言うかもしれません。

「次回の選挙までに、私に投票してくださらなかった有権者にも支持していただけるよう精一杯頑張りますので、どうか応援してください。」

 うーん。そろそろ選挙制度の見直しを考えた方がいい時期に来ているようですね。そう思いませんか?
by T_am | 2010-05-31 23:14 | その他